心肺機能も活性化、暑熱順化ストレッチ6種目。
撮影・青木和義 イラストレーション・小林マキ スタイリング・高島聖子 ヘア&メイク・坂西 透 モデル・希実 文・門上奈央 撮影協力・UTUWA
手軽な運動も毎日続けることで汗をかける体に。
暑さに慣れるために行いたいのが1日30分、週5〜7日の運動。ボディメイクトレーナーの佐々木ルミさんに、取り組みやすいエクササイズを教えてもらった。
「今回ご紹介するのは心肺機能も活性化されるストレッチ6種目と、複数の部位を効率よく動かす筋トレ5種目。その日の運動量や体調から種目やセット数を考え、自由に組み合わせて行ってください。23〜25度ほどの快適な室温で、水分を摂りつつ実践を。じんわり汗をかけたらOKです!」
暑熱順化ストレッチ6種目
背骨と肩甲骨のストレッチ|12回 約2分
背骨全体をしなやかに、肩甲骨を大きく動かしていく。腰痛や首・肩のこりにアプローチ。猫背の改善にも。
1.椅子に浅めに座る。骨盤を立てて、背すじをまっすぐに保った姿勢を意識。胸の前で指を軽く組み、息を吸う。
2.息を吐き背中を丸めながら手を前へ出す。同時に肩甲骨を充分に開き、頭からお尻まで背中全体を丸めるようにしてみぞおちを後ろへ引く。この時、肩が上がらないよう注意。
3.組んだ指をほどき手のひらを前に向け、息を吸いながら腕を頭上へ伸ばし、胸を大きく開いて手のひらを外側に向ける。背骨を縦に長く伸ばしていくイメージ。骨盤は前傾させ、お腹と背骨を伸ばす。
4.手のひらを外に向けながら両肘を曲げ、肩甲骨ごと腕を下ろすイメージで下げる。息は吐く。肩甲骨を低い位置でぎゅっと寄せ切るのがポイント。
お尻のストレッチ|左右10回ずつ 合計約1分
硬くなりやすいお尻の筋肉をほぐして股関節の状態をよくし、動きを改善する。腰痛も軽減。
1.椅子に浅く腰掛け、骨盤を立てて座る。右足首を左膝の上の安定する位置に置き、脚を4の字の形にセット。右手は膝、左手は足首の上に置く。
2.息を吐きながらお尻の伸びを感じる位置まで、上半身を前傾。腰を丸めず、頭からお尻まで一直線に保つ。吸いながら1に戻る。反対側も同様に。
内もものストレッチ|左右15回ずつ 合計約2分
日常で使われづらい内ももの筋肉を動かしてバランス調整。繰り返し動かし血流を向上させることで腰痛などにも。
1.両手両膝を床についた状態から右脚を横に伸ばす。軸足の左膝を90度に曲げ、床に対して膝上が垂直になるように意識。手は肩幅程度に開いておく。
2.背骨をまっすぐに保ったまま、息を吐きながら股関節を後ろに引くようにしてお尻を下ろしていく。吸う息で1に戻る。反対側も同様に。
股関節のストレッチ|12往復程度 約1分
股関節の動きをなめらかに調整することで筋肉の使い方の偏りを改善。太もものハリやむくみにも効果的。
1.両膝を立てて座る。足を肩幅より広めの幅に開き、両手はお尻より後ろについて、姿勢を安定。
2.両膝を左右交互に倒す。膝だけを動かすのではなく、股関節ごと倒すイメージで行う。
腸腰筋&太ももの後ろのストレッチ|左右12回ずつ 合計約3分
長時間座っていると凝り固まってしまう腸腰筋と裏ももの大きな筋肉を“再起動”。下半身のむくみ解消も。
1.右膝をつき、左脚を前に伸ばして軽く膝を曲げ、左の踵が左膝よりも前にくる位置にセット。この姿勢から、息を吐きながら骨盤を後傾させる。そけい部を引き上げるイメージを持つとスムーズ。
2.股関節の前側がストレッチされている状態を保ったまま、骨盤を前にスライドさせ両腕を上げて"ばんざい"の姿勢に。この時、胸を引き上げて腰が反らないようお腹に適度に力を入れる。
3.息を吐きながら股関節を後ろに引いてお尻を後ろに。同時に左膝を伸ばしてつま先を上げ、両腕を後ろに伸ばす。肩を下げて、背骨が丸まらないように意識。2、3を繰り返す。反対側も同様に。
胸椎回旋のストレッチ|左右15回ずつ 合計約3〜4分
姿勢の乱れなどで固まりやすい胸椎をダイナミックに動かし、肩こりや腰痛、猫背などにもアプローチ。
1.マットの上で、右側を下にして横になる。股関節と両膝を90度に曲げ、左脚を右脚より前に置く。両手を重ね、腕は前に伸ばしておく。
2.息を吸いながら、左手を大きな半円を描くようにマットの上を滑らせていく。胸を天井に向けてみぞおちから腕を回すイメージで。
3.頭の上から体の後ろ側へ回したら、左の肩甲骨をマットに近づける。息を吐きながら、同じ軌道を通って1に戻る。反対側も同様に。
タンクトップ1万3200円(アルモリュクス/アルモリュクス中目黒 TEL.03・6433・7458) スウェットパンツ5,390円(フルーツオブザルーム/ギャレット TEL.03・6845・7770)
『クロワッサン』1118号より