長引くマスク生活で衰えた表情筋に。「指鍼(ユビバリー)」顔ほぐしの基本メソッド。
撮影・青木和義 ヘア&メイク・レイナ モデル・本多麻衣 文・知井恵理
3分でやわらかく! ユビバリー顔ほぐしの基本メソッド。
今回のメソッドは、長引くマスク生活で老化した顔へ向けた新バージョン。
「コロナ禍になって来院されるお客様の大半に、マスクで隠れた顔の下半分は筋肉がゆるんでたるみ、露出している上半分はガチガチに緊張しているという傾向が見られました。そのため、顔を上下に分け、それぞれに適切なアプローチを組み合わせています」
短時間で効果が表れやすいのもユビバリーのうれしいところだが、そのためには、ユビバリーをぐっと肌に押し当てて強めに圧をかけるのがポイント。
「目安はイタ気持ちいいと感じる程度。ほぐしたいのは肌の“奥”なので、大きく動かすことより、深くまで刺激を届けることを意識してみてください」
ケア後の実感を何よりの楽しみに。
Before
肌が外に引っ張られているような、全体的に平坦な顔の印象。表情にも動きが足りない。
After
目元がすっきりとして大きく見え、各パーツが中央に引き上がり、立体的な顔立ちに。
【顔の上半分】
ガチガチに緊張した顔の上半分の筋肉は、ゆるめて鍛える。
1.額くるくる
板のように平らな額の人が急増中。「筋肉の緊張が続いて頭蓋骨と癒着。ほぐすとコリがとれて丸みのある額になり、やわらかい表情に」
眉頭にユビバリーパンチを当て5回ずつ円を描く。眉の中央、眉尻へとずらして同様に。顔の中央に手を戻し少し上にずらして同様に。
中央から外側へ。額全体を刺激するように、3セット繰り返す。
頭皮と額の境目は、生えぎわに沿ってパンチを当てる。
2. Cカーブくるくる
目頭を半円で囲んだ「Cカーブ」エリアは、まぶたや目の下、目尻などのハリを支える重要な場所。すっきりといきいきした目元に!
瞳と白目の境目ラインの下あたりにユビバリーの角を当て、5回ずつ円を描く。Cカーブに沿って円を描き、眉頭の下まで続ける。
スタートから眉頭下まで5つの点でCカーブを描くように動かす。3つ目の点の目安は目頭の横。
眉骨に向かって圧を加える。
3.眉間リラックス
目や額が緊張していると、自然に眉間にもぎゅっと力が入りシワの原因に。「深呼吸しながら撫でると、ゆるめる効果が高まります」
両手の中指を少し反らし、第1関節と第2関節の間で眉間を引き上げるように、下から上へとやさしく撫でる。20回繰り返す。
目頭の高さから眉上まで、ほんの少し引き上げる程度でOK。
デリケートな目元は、あえて力が入りにくい部分でやさしくケア。
【顔の下半分】
ゆるんで動きが鈍った顔の下半分。たるむ前に、表情筋に喝!
4.頬骨パンチ
マスク生活で動きが鈍った頬を、強めの刺激で目覚めさせる。「血色がよくなり肌のハリが出て、スキンケアの効果も上がりますよ」
鼻の脇でユビバリーパンチを作り、頬骨の下に当てて口を開け、5回ずつ円を描く。頬骨に沿って、耳の手前まで同様に。
頬骨に沿って、ユビバリーパンチを下から上にぐっと押し当ててから円を描くのがコツ。
耳の手前まで顔のサイドをケア。
5.咬筋つまみ
フェイスラインのゆるみやエラのハリが気になる人は、噛む筋肉である咬筋が眠っている、もしくはこりすぎている可能性大。
奥歯の外隣りにある咬筋の根元を親指とユビバリーの側面で挟み、口を開けて5回つまむ。上にずらしながら頬骨の下まで同様に。
咬筋がわかりにくい場合は、口を開けて頬がへこんだすぐ外側の太い筋をつまむ。
ゴリゴリする場所は多めにほぐしてもOK。
6.全体パンチ
最後は、ユビバリーパンチの嵐で顔の下半分をまんべんなく刺激。「顔がかなり軽くなり、口角も自然と上がるのがわかるはずです」
あごにユビバリーパンチを当てて5回ずつ円を描き、輪郭に沿って耳下まで同様に。少しずつ上にずらし、頬骨上まで同様に繰り返す。
余分な肉や老廃物を、顔の外側に押し流すようなイメージで手を移動させる。
小鼻のきわは片方ずつ行うと圧をかけやすい。
『クロワッサン』1047号より