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自然の中で、ゆっくり過ごす。夏を乗り切る山暮らしのすすめ。

猛暑から逃れられる避暑地の暮らしって? 那須御用邸に近い「山の家」で夏を過ごしているレストランオーナーの相場正一郎さん一家に、話を聞いた。

撮影・土佐麻理子 文・長谷川未緒

木々に囲まれたウッドデッキがお気に入りの山の家。

広々としたウッドデッキ。眺めがよく、遠景には那須岳がのぞめる。ここで昼寝や読書を楽しむのが、夏の定番の過ごし方だ。
広々としたウッドデッキ。眺めがよく、遠景には那須岳がのぞめる。ここで昼寝や読書を楽しむのが、夏の定番の過ごし方だ。

東京・代々木八幡にあるイタリアンレストラン『LIFE』のオーナーシェフ・相場正一郎さんが、那須岳の麓に休暇を過ごすための「山の家」を持ったのは、2015年のこと。じつはずいぶん前から「東京以外の拠点」を探していた。

「東京で暮らし続けることは、地方出身のぼくにとって、少し窮屈なところがありました。実家では、お隣さんも離れていますし、気軽に庭でバーベキューをしたりしていましたが、東京ではそういうわけにもいかない。子どもたちにも、もっと自然と触れ合う体験をしてほしいな、と思っていたんです」

 千恵さんも、木々に囲まれた家の佇まいや、玄関アプローチに魅力を感じたと言う。
「いろいろ見てもどこもしっくりこなかったのに、ここは素敵だなと思いました。わたしたちは栃木県出身なので、那須は馴染みのある場所でしたし、夫が責任を持って管理すると言ってくれたので、だったら2拠点でもいいと、納得したんです」

妻の千恵さんは、はじめのうち、生活の場を2拠点にすることに、乗り気ではなかった。

「夫がそういう場を求めていることはわかっていましたが、家を2つ持つとなると、それだけ管理の手間がかかります。その負担を考えると、すぐには賛成できませんでした」

そこで当初は、東京都心からの引っ越しを念頭に置き、仕事場まで通える東京郊外や、相場さんの趣味であるサーフィンが楽しめる鎌倉・湘南エリアなどで空き物件を探していた。しかし、たまたま紹介された那須のこの家を見て、夫婦とも、すぐに気に入ることになった。

築17年を経た家は、堅牢で気密性・断熱性の高さで定評のあるハウスメーカー「スウェーデンハウス」の施工で、間取りは2LDK。コンパクトながら、休暇を過ごすには充分だ。山小屋のような素朴な雰囲気もさることながら、山の斜面に大きくせり出した、広々としたウッドデッキが決め手となった。

「ここなら、火を焚いて食事をしたり、寝袋にくるまって星空を眺めたりといった、東京ではできないような、自由度の高い過ごし方ができると思いました」

千恵さんも、木々に囲まれた家の佇まいや、玄関アプローチに魅力を感じたと言う。

「いろいろ見てもどこもしっくりこなかったのに、ここは素敵だなと思いました。わたしたちは栃木県出身なので、那須は馴染みのある場所でしたし、夫が責任を持って管理すると言ってくれたので、だったら2拠点でもいいと、納得したんです」

外観。通りに面しているが、木々が茂っているため、プライバシーは保たれる。
外観。通りに面しているが、木々が茂っているため、プライバシーは保たれる。

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