“たるみ”の種類別にアプローチ。この秋、試したいスキンケア。
撮影・玉置順子(t.cube/人物)、久々江 満(商品) 文・今井 恵 イラストレーション・タニグチコウイチ
久しぶりに会った友人を見て「この人、もっと目が大きくなかった?」「なんか急に老けたけど、どこが変わったの?」、そう感じることが多くなってきた。その原因のひとつがたるみ。
––肌の老化といえば、シワ、シミ、たるみ、そしてくすみですが。
倉田真由美さん(以下、倉田) アジア人は欧米人に比べて、皮下脂肪が30%ぐらい多いと言われているんです。だから肌に厚みがあってシワになりにくい分、40代ぐらいからそれがごそっと落ちてくるんです。
植村朗子さん(以下、植村) 私がまさにそれ!
倉田 私もよ! 昔は“バレーボールに目鼻がついている”と言われるぐらい(笑)身が詰まっていたのに……。
植村 いえいえ、何をおっしゃる(笑)。
倉田 米国の元駐日大使のお顔を覚えている? ほら、あのすごく美人な。実は私は彼女と同年代。日本人にはあまりいないシワの入り方をしているけど輪郭はシャープ。その辺が欧米人と日本人の肌の違いなのかしら。
植村 同世代でシワが深刻だと思う人は、たいてい年齢がいってからシビアなダイエットをした人。やはり周りではたるみに悩んでいる人が多いですね。
––秋の新製品にはたるみケアの化粧品が多いようです。
倉田 今シーズンは新しい技術や視点というより、肌全体にしっかり効くものが増えていますね。
植村 パッと目を引く商品より、肌の根幹にアプローチする製品が多い。
倉田 たるみへのアプローチも量より質という感じ。コラーゲンをこれだけ入れましたではなく、コラーゲン繊維の束を強化させるとか、細胞骨格をしっかりさせるとか。
植村 ひと昔前は耳にかけるシートマスクでピッと引っ張りあげましょうというのもあったんだけど、今年はベーシックなアイテムが多い気が。
倉田 細胞レベルで元気にさせ、肌をみっちりさせるタイプね。
––たるみといっても、タイプがあると聞きましたが。
倉田 昔、ぽっちゃりしていた人ほど脂肪がごっそり落ちて顔の下半身がもたつくので、そういう人はブルドッグタイプね。
植村 私は完全にブルドッグ〜。
倉田 私もよ〜。フェイスラインが崩れてくるのが、本当に怖いですよね。
植村 目の周りより口の周りがたるむほうが、老けて見える気がします。
倉田 自分の顔ってどうしても鏡で正面から見ることが多いけど、他人は圧倒的に横から見ているからね。口周りのラインは大切。そしてブルドッグと反対に、肌全体がたるむというか、げっそり見えるのがキツネタイプ。
植村 肌がしぼむ感じですよね。シワが混在している人が多いのが特徴です。
倉田 大きなふたつのたるみと同時に、目元に起きるたるみも深刻ですよね。
植村 男性はとくに年齢を重ねると目周りのたるみが目立つ人が多いですね。
倉田 サイのように目の下がたるんでいる男性もいますね。
植村 男性は時に目元のたるみやシワが味になるけど、女性の場合は“疲れ”に見えてしまうから、専用品できちんとお手入れしないと!
倉田 そう考えると、たるみによっても選ぶ化粧品はおのずと変わりますね。
顔立ちによってたるみは違う。あなたはどのタイプ?
顔に脂肪がある日本人に多い、たるみの典型的なタイプ。
顔の下半分がもたつき、口の周り、フェイスラインのシャープさが失われる。
顔全体がげっそり見えてしまう全体的なたるみが特徴。
肌がしぼみやすく、シワの悩みをあわせ持つことが多い。
顔の中で最も薄い、目の下のたるみが目立つタイプ。
目が大きい人や、目の下の脂肪が多い人に起こりやすい。
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