恋したアートを買って帰りましょう。
文/写真・西島奈央(クロワッサン倶楽部読者モデル)
アートは心の贅沢、を合言葉に、主婦の私が独自の視点でアートをお薦めしている「アートノタシナミ」。第2回目は、アートのある生活のススメです。
アート作品は美術館で見るだけでなく、自分のものにするという楽しみがあります。それがあることでほっと幸せな気持ちになったり、ちょっと勇気をもらったり。同じように部屋にあっても、インテリア雑貨とは一線を画すと思うのです。なぜでしょう? アートの底力?
洗濯機や冷蔵庫を買い換えるときは、カタログで機能や使い勝手を吟味し、ネットで価格を比較して、場合によっては積み立てをするなど、計画的な買い物をしますが、アート作品は違います。
衝動買いというか、一目惚れ買いがいいんです。ちょっと大人の恋愛に近いような。
一目で恋に落ちるけど、これって将来価値が上がるかしら…とかちょっぴり打算も入る。でも、こうと決めたら手に手を取って逃避行もできる。そう、かなり予算オーバーでも、清水の舞台から飛び降りるつもりで買ってしまう。
そんなお買い物、私もしました。しばらく水を飲んで暮らしても、心の充実感には代えられません。だから部屋の中でも別格。
恋に落ちた作品を買って帰り、部屋に飾る。大人の贅沢ですね。
とはいえ、出会いがなければ恋もできません。
アートに恋したい人に、気軽に行けるギャラリーをご紹介します。
小石川にある「WALLS TOKYO」は、web上で作品を紹介していて、価格もすべて見ることができます。ギャラリーに行くのはちょっと敷居が高い、という方にはまずネットでチェックできるのでお薦めです。気に入った作品はネットから購入もできます。
でもすぐにポチっとしないで実際に見に行ってみましょう。
最初は、アンディ・ウォーホルや草間彌生など、ビッグネームが気になるかもしれませんが、ギャラリーで他の作品を見てみると考えが変わります。
あまり好きじゃないな、と思っていた作品も実物を見ると印象がぜんぜん違い、お気に入りになることも。
また、ギャラリーの方のお話を聞くと、作品の見方も違ってきます。これから注目の若手アーティストの情報や、入荷したての掘り出し物など、webではわからないこともいろいろ教えてもらえます。
自分で気に入った若いアーティストが、時を経て有名になったりすると、きっとすごくうれしいですよね。いわゆる「推しメン」がセンターとるような感じで。
失礼ながら、小石川周辺って植物園がある以外は殆ど住宅地で、何かのついででもないと行かない街だと思っていましたが、行ってみると以外と緑が多くて、気持ちのよい散歩道があちこちに。
WALLS TOKYOへは、東京メトロ白山駅から、小石川植物園の脇の坂道を下っていくのも風情があっていいのですが、私のおすすめは茗荷谷駅からのアプローチ。播磨坂という広い緑道があり、小川のせせらぎや小鳥のさえずりを聞きながらお散歩できます。
春は150本の桜並木が壮観らしいです。おしゃれなカフェのようなラーメン店があったり、素敵なケーキ屋さんもあるので、お散歩がてらギャラリーも訪ねてみてはいかがですか。
WALLS TOKYOの前は、小石川植物園が広がり、四季折々の風景も楽しめそうです。
やっぱりギャラリーって入りづらいわ〜と躊躇したら、「クロワッサン倶楽部を見たんですけど」と言っていただければスムーズです。
有名オークションで高額落札するだけがコレクターじゃありません。一度はアートに恋してみてくださいね。
Walls Tokyo
http://www.walls-tokyo.com
文京区白山2-14-18
開廊時間:水・木・金 12:00~19:00/土 10:00~18:00
*開く廊時間は事前にカレンダーでご確認を。
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