進化し続ける老舗フレンチがメニューを一新。新たな皿の数々は、特別な日に必ず体験したい極上の味わい
写真・文 斎藤理子
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日本を代表するグランメゾンとして、フレンチ料理界を牽引し続けている「銀座レカン」に、若く力強いチームが誕生。メニューも一新され、新店のようなみずみずしさを放っています。格式ある老舗人気店の地位に甘んじず、常に前進し続ける「銀座レカン」。その魅力をご紹介します。
1974年創業の「銀座レカン」は、錚々たるフレンチシェフを次々と輩出してきたグランメゾンとして知られています。ここのメニューは代々受け継がれるものではなく、その時のシェフが自在に腕を発揮して個性豊かに作り上げ、新陳代謝を繰り返していくのが特徴で、そこが一般的なオーナーシェフのお店とは大きく違うところです。
2025年10月にスタートした今回の新体制は、2020年29歳でシェフソムリエになり、2023年に総支配人に就任した近藤佑哉さんが中心となってチームを作りました。総料理長に抜擢された杉田周人さんは、31歳という若さながら、「タテルヨシノ銀座」や「セザン(フォーシーズンズホテル丸の内)」で腕を振るった実力の持ち主。副料理長には、29歳の長澤瑠衣さんが就任。「ラ・ターブル・ドゥ・ジョエル・ロブション」や「アサヒナガストロノーム」などの出身で、こちらも実力派です。
杉田シェフが使うのは、自ら産地を訪れ自分の目と舌で確かめた日本の食材です。前職時代から各地の生産者を訪れ親交を深めていた杉田シェフ。日本中のベストな食材が「銀座レカン」に集まってきます。
「自分の目と舌で確かめた、生産者さんの食材に対する愛情やこだわり、手間ひまかけて作られる素晴らしい味わいのありがたさや儚さをお客様に伝えたいと思っています」と杉田シェフ。輸入食材はすごく力強い味を持つのに対して、日本の食材はとても繊細。だからこそ、それを活かした料理を展開していきたいと語ります。
「フランス料理は味を重ねていく料理なので、繊細な国産食材のみでうまくフレンチに着地するのは難しい部分もあります。軽いソースを合わせて食材の繊細さを消さないようにするのは簡単ですが、それは私の考えるフレンチではないんです。だから、フレンチのソースと食材のバランスを強く意識し、味をしっかりと重ね、なおかつ国産食材の魅力を消さないようにひと皿ひと皿を作っています」。
杉田シェフが今一番惚れ込んでいる食材が、愛知県豊橋市で岡本恵さんが育てている〈恵鴨〉。飼料にこだわりストレスフリーの平飼いで丁寧に育てられた恵鴨は、上品で甘い脂ときめ細やかで柔らかな肉質が特徴だ。コースは、〈恵鴨〉のレバーで作るパテからスタートする。
「普通レバーは廃棄しますが、それをパテにしました。恵鴨は一番大切にしている食材であり、いただく命を何も無駄にはしない、ということを最初に伝えたいという思いを込めた一品です。メインも恵鴨の料理ですが、ソースには鴨の骨や内臓を使い、1羽を余すところなく使い切るようにしています」。
新体制の「銀座レカン」は、コースが料理とデセール(デザート)の2部構成になっているのも大きな特徴。テーブルには、上編・下編2枚のメニューが置かれ、デセールが料理の添え物でないことがわかります。
パテシエ部門エグゼクティブアドバイザーに就任したのは、「アサヒナガストロノーム」でシェフパテシエを務めていた竹内理恵さん。
白砂糖やグルテンを使わない、体に優しいスイーツが3品、オリジナリティ豊かなスタイルで登場します。通常デセールは料理やその流れに合わせて考案されますが、新生「銀座レカン」では竹内さんの自由な発想で作られる独立性と完成度の高いデセールを、第2部として楽しむ構成になっているのも新しい魅力のひとつです。
創業50年を迎える老舗ながら、若く才能あふれるチームの導入で新たな魅力と輝きを得ている「銀座レカン」。歴史や伝統にとらわれることなく、より美味しく、より高みを目指しているのが素晴らしく、「銀座レカン」の強みになっています。
総支配人の近藤佑哉さんは、「新しいことにどんどん挑戦して、実験的なことにも取り組んで、気がついたら100周年を過ぎていた。そんなレストランになれることを目標にしています」と語ります。新しいフェーズに入り、ますます魅力を増す「銀座レカン」から目が離せません。
銀座レカン
東京都中央区銀座4-5-5 ミキモトビルB1F
03-3561-9706
11時30分〜13時LO(15時閉店)、17時〜20時LO(22時閉店)
水曜休み
ランチ16,000円、28,000円。ディナー28,000円、33,000円。
34席 要予約
*料理写真は2026年4月のメニュー。
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