料理家・小平泰子さんとローカルな街の表情を楽しむ旅【私の京都ベストルート】
撮影・中部里保 文・鈴木敦子
小平泰子(こひら・やすこ)さん
料理家。京都、東京、兵庫で四季を大切にする料理教室「五感食楽」を主宰。京丹波の拠点で地の食材を使った総菜を作り、全国発送も行う。
ローカルな街の表情を楽しむ旅
料理家として各地を飛び回り、月の約3分の2を生まれ育った京都で過ごしている小平泰子さん。「京都はどこへ行くにも予約が必須で、敷居が高いイメージがあるかもしれませんが、気張らない楽しみ方も」
毎日欠かさず銭湯に通い、湯上がりの一杯を至福のひとときとしている小平さんは、日々の暮らしに潤いをもたらす「小さな楽しみ」を見つける達人。「特別なことをしなくても、景色を見ながらそぞろ歩くだけでも京都の街はおもしろい」と話す。
小平さんが案内するのは、昔ながらの定食屋や喫茶店、地の野菜が買える青果店などをホッピングする旅。立ち寄るスポットは一見、地味かもしれないけれど、地元の人たちが大切に通い続け、継承されている良店ばかり。もちろん道中の何げない景色の中にも京都らしさが次々と現れる。人々が憩う鴨川デルタや宝ヶ池、住人が往来する石畳の寺域など、京都ならではの風景がそこかしこに。
「お金をかけなくても、履きなれたスニーカーと好奇心があれば、ひと味違う京都の姿が見えますよ」
1. 出町 岡田商会
揚げ物コーナーを併設する創業90余年の老舗精肉店。コロッケや串カツ、ハムカツのほか自家製焼豚も大人気。「イチオシはジューシーなメンチカツ230円」(小平さん)。 京都市上京区青龍町239-2 TEL:075-221-3771 (営)9時~18時 水曜休
2. 新鮮食品館 アイハート 出町店
地産地消の食品やご当地調味料の品揃えが豊富な食のセレクトショップ。「質のいいお肉を取り揃えているので、ローストビーフなど肉系の惣菜もおすすめです」。 京都市上京区二神町167 TEL:075-744-0129 (営)10時~21時 無休
3. 門前湯
新大宮商店街の人気銭湯。昨年から平日の朝風呂をスタート。明るく清潔な浴場にはサウナや小さな露天風呂も。 京都市北区紫野門前町29 TEL:075-492-2314 (営)9時~12時、15時~26時(日曜は9時~26時) 木曜休 大人550円。
4. ブドウ酒場ケンちゃん
カジュアルなカウンター酒場ながら、ワインのストックは常時100本以上。朝締めの京赤地鶏で作る鶏メニューなど気の利いたアテが多数揃う。 京都市北区紫竹西高縄町91-3 TEL:なし (営)15時~21時30分LO(金・土・日曜は~24時) 不定休
5. コーヒーレストラン ドルフ
ドイツの別荘をイメージした店内には本格的な暖炉が。「ぜひ、ザクザクふわふわの自家製スコーンを味わって」。11時までのモーニングは750円~。 京都市左京区岩倉東五田町4 TEL:075-722-2367 (営)8時30分~19時LO 水曜休
6. やおや ワンドロップ 北大路店
生産者と向き合い、直接仕入れる「作り手の魂がこもる野菜」にこだわる。近郊農家から届く京都産の野菜も豊富(品揃えは季節により変動)。 京都市北区小山初音町26 TEL:075-493-5612 (営)11時~19時 日・月曜休、ほか不定休
7. たつ㐂
50種類以上のメニューを誇る昔ながらの定食屋。店主・加藤広志さんの作る料理はどれも心安らぐおいしさで、ファンも多い。オムライス650円。コロッケ320円も絶品。 京都市北区小山初音町16-4 TEL:075-491-8972 (営)11時~17時 日曜休
8. 大徳寺納豆 本家 磯田
大徳寺門前で500年以上続く老舗。寺の保存食として受け継がれてきた大徳寺納豆は赤味噌に近い味わい。「調味料や薬味として大活躍。炒め物や麺類に」。 京都市北区紫野下門前町41 TEL:075-491-7617 (営)10時~18時 火曜休
9. 千登利亭
明治創業の老舗京すし店。鯖寿司とちらし寿司が両方味わえる若狭3,200円は「帰りの新幹線の最高のお供。見た目も味も繊細です」。事前予約がおすすめ。 京都市東山区六軒町203 TEL:075-561-1907 (営)11時~16時30分LO 水・木曜休
『クロワッサン』1161号より
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