更年期は数値も変化するタイミング──健康診断結果の読み解き方
体の曲がり角である更年期こそ、健康診断を受けることが重要に。診断結果との正しい向き合い方を専門医に聞きました。
撮影・中島慶子 文・小沢緑子
「若い頃は体に多少ムリが利いた人も、年齢とともにマイナートラブルはつきものになってきます。特に女性ホルモンの恩恵が減る更年期は体がガラッと変わる時期。一層の健康管理が大切です。健康診断の結果にただ一喜一憂するのではなく、将来の健康を守るためのバロメーターと捉えてほしいです」と、女性専用人間ドック「クレアージュ東京 レディースドッククリニック」の総院長で医師の浜中聡子さん。
更年期世代が健康診断を受けたときに注意したいポイントが下記の3つ。
更年期以降の健康診断結果、読み解き方の鉄則
1. オールAでないのは当たり前と思うべき
健康診断の判定はAは異常なし、Bは軽度の異常所見のみ、Cは要再検査等レベル分けされている。「A判定は厳しめに設定されていて、更年期になるとすべてA判定の人のほうがまれ」。“オールA”でなくても闇雲に不安がる必要はない。
2. 数値は点ではなく線で見る
健康診断は年1回を義務と心得よう。「そして毎年同じ医療機関で受けることをおすすめします。検査結果が蓄積されると数値を比較することで“点ではなく線で見る”ことができるように。医師もより的確なアドバイスが行えます」
3. 遺伝リスクのある項目は注意して
更年期以降、診断結果に遺伝の影響も表れやすい。「両親、兄弟姉妹、祖父母がかかった病気があれば、その病気にかかりやすい遺伝子を受け継いでいるリスクも。家族や親族の既往歴も把握し、意識して気をつけるようにしましょう」
『クロワッサン』1152号より
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