腸活に良い発酵食品、ぬか漬けを失敗なく作る方法。
熟成ぬか床を使う〝令和流〟の絶品ぬか漬けを始めませんか。
撮影・青木和義 文・田村幸子
腸活にいい発酵食品といえば、代表的なものにぬか漬けがある。植物性乳酸菌が腸内環境を整え、ビタミンやミネラルが免疫力を高めて、美肌にも効果がある。
植松良枝さんは母譲りの〝ぬか漬け好き〟。
「できるだけ毎日かき混ぜ、夏以外は冷蔵庫に入れずに常温で」とアドバイスする。常温でないと、発酵が進まず、本来のぬか漬けの味わいや効果は期待できない。
「出しっぱなしにして気分の上がる容器を選ぶのも大事です。最近、SUGIDOCO(すぎどこ)(https://sugidoco.jp)というぬか漬け用の杉箱を使い始めました。余分な水分を吸収してくれるので便利。ぬかを混ぜると手肌もすべすべになるので、ぜひ素手で」
熟成ぬか床 から始めれば、簡単で失敗知らず。
「素のぬかを使って一から作るのは、大変です。スーパーなどで手に入る、熟成ぬか床で始めるのがおすすめ」。
植松さんのイチ推しは、『菜香(なか)や』の熟成ぬか床。ぬかの質がよく、塩や昆布、唐辛子も入っていて、すぐに漬けられる。
「ぬかのお手入れで必須なのは、ぬかを足すこと。その素材も一緒に買っておきましょう」
ステップ1・漬かりやすいサイズに、野菜を切る。
野菜の深部まで味が浸透するように、小さめに切り分けると漬け時間が短縮できる。皮をむくか、皮付きのままにするかはお好みで。
ステップ2・野菜に塩をすり込んで30分ほど置く。
そのまま漬けてもいいという説もあるが、「漬ける前の一手間は必須」と植松さん。全体になじむよう、手でやさしくまぶす。
ステップ3・水気を拭いてから、野菜を入れていく。
ぬか床が水っぽくなると、味も落ちるし、雑菌が増えてカビの原因にも。
「野菜の余分な水分をここで拭き取ると、ぬか床の手入れもラクになり、ぬか床が健やかに育ちます」(植松さん)
ステップ4・取り出したあとに、全体を混ぜる。
「ぬか床のお手入れで大事なのは、上下を返すように全体をよくかき混ぜること。取り出しと同時に混ぜればいいだけです。冷蔵庫に入れっぱなしでかき混ぜないと発酵が進みません」と植松さん。
ぬか床を健やかにするお手入れアイテム
ぬか漬けを作り続けると、少しずつ味がぼやける。そんな時は、昆布や唐辛子、粉芥子を加えてぬか床を整えよう。
「余分な水を吸わせるのに、切り干し大根は便利。食べてもおいしい」(植松さん)。
ぬか床が水っぽくなったり量が減ったら、新しいぬかを足す。
「分量は勘でいきましょう。ぬか漬けはアバウトでいいんです」
『クロワッサン』1085号より
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