暮らしに役立つ、知恵がある。

 

写真家に教わる、スマホ写真がもっと上手くなる簡単な4つのテクニック。

スマホのおかげで写真を撮る回数は格段に増加。スマホならではの〝活用術〟を提案します。

撮影・こばやしかをる(犬、料理) 構成&文・河野友紀

スマホで写真をもっと上手に撮りたい。

スマホを携帯するのは、今やカメラを持ち歩いていることと同義。つまり、いつでも撮影ができる。

「写真は撮れば撮るほど絶対に上手くなる。いいなと思う瞬間があったら、臆せず撮影を楽しんで」

と言うのは、スマホカメラのセミナーなども行う写真家のこばやしかをるさん。スマホ時代の今、撮った写真を人に見せるのは当たり前。そこで大事なのが、“この写真で何を見せたいのか”という意識だ。

「風景、ペット、料理など、自分が撮りたいと思うものを明確にするだけで、写真は随分変わります」

その思いを持ち、実践してほしい簡単なテクニックを4つご紹介。仕上がりが格段に良くなるはず。

風景を撮るときは、グリッド線で水平&垂直を意識。

「まず〝真っ直ぐ〞を意識するだけで、写真は格段に変わります。[設定]などからグリッド線を画面に表示し、建物なら縦、海や地平線なら横など、水平と垂直のどちらかを真っ直ぐに捉えましょう」

画面のグリッド線を見ながら、建物の縦と横のラインと揃えるよう意識。水平垂直がズレると、左のような傾いた写真に。ぴったり揃えるだけで写真が整然とする。
画面のグリッド線を見ながら、建物の縦と横のラインと揃えるよう意識。水平垂直がズレると、左のような傾いた写真に。ぴったり揃えるだけで写真が整然とする。

人物や高さがあるものを撮るときは、ポートレート機能で後ろをぼかす。

「背景に1m以上奥行きがあるときは[ポートレート機能]がおすすめ。これを使うと後ろをぼかして被写体を浮きたたせ、一眼レフで撮ったような写真に仕上がる。人物やペット、あるいはボトルやグラスなど、高さのある被写体に最適です」

奥行きがある場所の場合、ポートレートモードで撮影すると背景がぼけ、被写体である犬が際立つ。
奥行きがある場所の場合、ポートレートモードで撮影すると背景がぼけ、被写体である犬が際立つ。

平面的なものを撮るときは、ズーム機能を活用。

「書類などを斜め上から撮ると台形に。真上から撮りたいものですが、今度は影が邪魔になることも。そんなときはカメラを遠ざけ、ズーム機能を使用。すると影を排除することができます」

左のような台形の状態は見づらいもの。しかし真上に構えると影が。そこでカメラを引いてズーム機能を使うと、影がなくなり見やすい写真に。料理の撮影などにも活用したい。
左のような台形の状態は見づらいもの。しかし真上に構えると影が。そこでカメラを引いてズーム機能を使うと、影がなくなり見やすい写真に。料理の撮影などにも活用したい。

被写体とまっすぐ向き合い、 撮りたいポイントを見定める。

「被写体とカメラは、真正面で向き合っていることが大事。意外とみなさん、斜めに向いた状態で撮影しています。また、何を撮りたいのか、〝写真の主役〞になる部分を見極め、そこに焦点を当てることも大切」

「金目鯛の兜煮を食べた」という写真を撮る場合、定食全体を撮影すると散漫な印象に。定食の主役である金目鯛に寄って撮影すると、テーマが明確になる。
「金目鯛の兜煮を食べた」という写真を撮る場合、定食全体を撮影すると散漫な印象に。定食の主役である金目鯛に寄って撮影すると、テーマが明確になる。
  • こばやしかをる さん

    写真家

    フィルムカメラからスマホカメラ、一眼レフの撮影まで幅広く指導。カメラメーカーのサイトなどで講師としても活躍。

*設定画面はiPhone(iOS15.5)を使用しています。

『クロワッサン』1072号より

  1. HOME
  2. 写真家に教わる、スマホ写真がもっと上手くなる簡単な4つのテクニック。

人気ランキング

  • 最 新
  • 週 間
  • 月 間

注目の記事

編集部のイチオシ!

オススメの連載