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日野明子さんに教わる、まな板と包丁のお手入れ法。

撮影・山本 嵩 文・斎藤理子

まな板はたわしでゴシゴシ、包丁は砥石で研ぐ。お手入れ法を身につけて、いつも気持ちよく。

(日野さん愛用♡)包丁の刃に優しいイチョウのまな板と、安木鋼(やすきはがね)の包丁。
(日野さん愛用♡)包丁の刃に優しいイチョウのまな板と、安木鋼(やすきはがね)の包丁。

著書執筆のためにたくさんの作り手を取材した日野明子さん。その体験を通して、包丁やまな板を自分できちんと手入れする大切さを知ったという。

「包丁は、なんといっても砥石で研ぐのが一番。最初は下手でも、だんだん上達しますよ。まずは一度、プロに研いでもらうことをお勧めします。そのときの仕上げの刃の感じを覚えておいて、自分で研ぐときの参考にします」

まな板は、柔らかくて粘りがあり、水に強くて包丁に優しいイチョウの木を愛用している日野さん。

「洗うときは、クレンザーとたわしでゴシゴシと洗います。木口(側面)も忘れずしっかり洗ったら、徹底的に水で洗い流すのがポイント。すすぎが足りないとカビの原因になります」

洗ったら仕舞い込まず、風通しの良いところに置いて乾かすのも必須。

(日野さん愛用♡)897年創業の、富山の真鍮鋳物メーカー「二上(ふたがみ)」のまな板立て。ずっしりと重く安定性が抜群でまな板が倒れにくい。底面は四隅がシリコン貼りで、設置面を傷つけない。
(日野さん愛用♡)897年創業の、富山の真鍮鋳物メーカー「二上(ふたがみ)」のまな板立て。ずっしりと重く安定性が抜群でまな板が倒れにくい。底面は四隅がシリコン貼りで、設置面を傷つけない。

【包丁】なんといっても、砥石で研ぐのがいちばん。素人でも、ある程度はきちんと研げる。

日野明子さんに教わる、まな板と包丁のお手入れ法。

(1)家庭用なら砥石は、中砥と仕上げ用でOK。荒砥もあればなおよし。

日野明子さんに教わる、まな板と包丁のお手入れ法。

(2)砥石を濡らし、一定の角度を保って、手前から奥に一方向で研ぐ。

日野明子さんに教わる、まな板と包丁のお手入れ法。

(3)10円玉1枚分くらいの空間を空けるとちょうどいい角度に。

日野明子さんに教わる、まな板と包丁のお手入れ法。

(4)反対側も研ぐ。ステンレス包丁も砥石で切れ味よく研げる。

日野明子さんに教わる、まな板と包丁のお手入れ法。

(5)下から刃先まで指で触り、刃先がざらついていたら研げている証拠。

日野明子さんに教わる、まな板と包丁のお手入れ法。

(6)新聞紙のざらつきが研磨剤に。研がなくても拭くだけで効果あり。

【まな板】洗剤はNG、ベストはクレンザー。 小さめのたわしで、力を入れて洗う。

日野明子さんに教わる、まな板と包丁のお手入れ法。

(1)植物性のたわしとクレンザーでゴシゴシこすって洗う。中性洗剤はNG。

日野明子さんに教わる、まな板と包丁のお手入れ法。

(2)一番カビが発生しやすい木口は特に入念に力を入れてこする。

日野明子さんに教わる、まな板と包丁のお手入れ法。

(3)お皿を洗う倍の時間をかけて、たわしでクレンザーを洗い流す。

日野明子さんに教わる、まな板と包丁のお手入れ法。

ちょっと失敗!

木口をきちんと洗うことを知らなかった頃のまな板は、全体に黒ずみが。包丁は水分が残っていたことで錆が発生。デザインに惹かれて購入したシャープナーは、切れ味が持続しないのでお蔵入りに。

  • 日野明子

    日野明子 さん (ひの・あきこ)

    スタジオ木瓜代表

    百貨店や専門店と作り手をつなぐ問屋業を中心に手仕事関連の展示・企画も手がける。著書『台所道具を一生ものにする手入れ術』(誠文堂新光社)。

『クロワッサン』1067号より

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