44歳のいま、いちばん肌の調子がいい。石井美保さんの「こすらない」美肌メソッド。
解決策は、メイクよりまずはスキンケア!
素肌が本来持つ力を呼び覚まして、みずみずしく艷やかな肌(ベース)作りを目指そう。
撮影・天日恵美子(モデル)、久々江 満(商品) スタイリング・青木宏予 ヘア・大野朋香(air/石井さん) ヘア&メイク・伏屋陽子(ESPER/モデル) モデル・安宅葉奈 文・今井 恵
石井美保さんの美肌メソッド。 「40代からでも、肌は変わります」
肌というのは、年齢とともに衰えると思いがち。だけどそれを覆すのが、美肌の持ち主で美容家の石井美保さん。
「子ども時代がアクティブだったゆえ、かなりの色黒でした。女の子が最初に買うのはメイク用品だと思うのですが、私は肌を白くしたくて、お小遣いで美白ローションを買ったぐらい。大学時代は雑誌を読んで研究し、化粧品をあれこれ買いました。肌を白くしたいと韓国式アカスリのタオルで顔を洗ったことも。完全なるやりすぎでした」
さらに20歳の時、顔に太田母斑が出てしまった。
「隠したくて、カバー力が高いファンデーションで厚塗りし、落とすためにオイルクレンジングを使い、熱めのシャワーで洗顔。それを毎日繰り返し、肌の乾燥を悪化させたんです」
「いいお化粧品でちゃんとお手入れをしているのに、乾燥肌が治らない。どうしたらいいんだろうと、改めて自分のスキンケアを見直したんです」
すると洗顔とクレンジングの方法だけは、まだ変えていないと気がついた。
「やさしく洗おうと、泡をしっかり立て、肌を触らずに押し洗いをしてみました。すすぎは手でぬるま湯をすくって丁寧に洗い流したところ『あれ、いいかも』と肌が答えを出したんです」
20代後半でまつ毛エクステサロン「Riche」を立ち上げた石井さん。エクステが取れないよう、目元周りのメイクオフには試行錯誤していた。
「エクステはオイルに弱いので、水溶性の拭き取りローションで落としていました。でもコットンの摩擦が色素沈着の原因にもなるし、キメもなくなってきたと感じて。ツヤ肌になりたいと思っているのに、やはりこすることがダメなんだ、と気づきました」
肌のツヤはキメが光を乱反射することで生まれる。肌が荒れ、キメが流れてしまっていては、ツヤは生まれない。
「そこでエクステ用にとダブル洗顔不要の泡クレンジングを開発し、こすらない洗顔を実践したら、乾燥肌が解消され、シミが薄くなり、キメが整い、みるみる肌が艶やかになったんです」
それが30代半ばのことだった。
「私は乾燥肌に何かを足して改善しようとしていたんですが、むしろこすらないことが美肌への近道でした。未使用のレザーバッグがツヤがあってきれいなように、肌も触らず、清潔に保てれば、ずっと美しいのでは?と、今の美容法に至ったのです」
石井さんのサロンは、美肌メニューも提供するようになり、今や「予約の取れない人気の美容サロン」に。
「サロンのお客様に私のメソッドを説明すると、たいてい『え、私はこすってないですよ』とおっしゃいます。でもふだんの洗顔をやっていただくと、すすぎでこすり、タオルでこすっている。その無意識のこすりを注意していただくだけで、まずは毛穴が改善。さらに乾燥、むくみ、シミ、シワ、たるみなど、悩みが次々解消されていく。そして最終的に肌が自ら潤い、ツヤが出て、ファンデーションが薄くなっていく。そうなる実例をたくさん見て、自分の肌理論が確信に変わりました」
石井さんは現在44歳。その肌はシミひとつない陶器のようであり、みずみずしい白桃のようでもある。
「でも40歳手前で肌の状態がガクッと落ちたことがあるんです」
その原因は年齢を過信していたことだった。サロンワークが忙しく、睡眠や栄養が不足し、トイレに行く時間がないからと水を飲まない生活だった。
それでも30代前半はなんとかなった。
「代謝が落ちたんでしょうね。あっという間に体脂肪が増え、顔の肉も落ちてきたんです。そこで初めて筋肉をつけようとウォーキングを始め、水も1日1.5リットルを飲むように。そして最も変えたのが食生活。アレルギーで動物性タンパク質を食べられなかったんですが、幸いアレルギー数値が下がったので、お肉をバランスよく、毎日100g程度摂るようにしたら、体調も体形も戻り、肌が上向きになりました」
こすらないメソッドと、食生活や運動で、肌はますます上向きに進化中。
「目標はファンデを塗らない50代になること。今後はホルモンや脂の分泌が変わり、ファンデのノリは確実に悪くなる。でもシミ(肝斑)さえなければ、シワやたるみは気にしません。ノーファンデで充分ハッピーだと思います」
石井さんの美肌をつくった生活習慣
•肉(牛・豚・鶏)を毎日 100g目安で食べる。
•ウォーキングは1日1万歩。
•水を1日1.5リットル目標で飲む。
•睡眠は6時間とる。
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