疲れない体をつくる定番「鶏むね肉」を、1分加熱でしっとりサラダチキンに。
しっとりとしてやみつきになる基本のレシピと、栄養士でフードコーディネーターの落合貴子さんに教わります。
撮影・千葉 充 文・韮澤恵理
\余熱で作る しっとり サラダチキン/
data|保存|冷蔵庫で|4~5日
少量ずつ使うときには清潔な箸で取り出す。
あらかじめ1回分くらいに切っておくと衛生的。
【材料 (2人分)】
鶏むね肉(皮なし) …… 1枚(300g前後)
塩 …… 小さじ1
きび糖 …… 小さじ1
酒 …… 大さじ1
ねぎの青い部分 …… 適量
【作り方】
(1)砂糖と塩を混ぜてもみ込む。
塩ときび糖、酒はあらかじめ混ぜておき、鶏肉にまんべんなくもみ込む。
(2)1分ゆでる。
鍋に1がしっかり浸かる量の水を入れ、沸騰したら1とねぎを入れ、中火で1分弱加熱する。
(3)余熱で火を通す。
火を止めて蓋をし、そのまま1時間ほどおいて余熱で中まで火を通す。
(4)1時間後にはしっとり。
約1時間後には中までしっとり仕上がる。保存容器に鶏肉を移し、かぶるくらいまでゆで汁を注いで冷蔵室へ。
※余ったゆで汁はおいしいスープに。かきたま汁や鶏飯のかけ汁などにも活用。
(鶏むね肉をてっとり早くやわらかくする。)
[落合流の重曹活用術]
実は落合さんがサラダチキンや鶏ハムを手早くやわらかく仕上げるもうひとつの秘技は、湯に食用の重曹を小さじ1ほど加えること。炭酸ソーダがたんぱく質を分解してくれるので、中までゆで上げても固くなりません。必ず食用を使うことと、多すぎると苦みが出るので注意します。
鶏肉をしっとりゆでるシェフの技をアレンジ。
ぱさつきがちな鶏むね肉をしっとりとジューシーに仕上げるために、シェフのテクニックを家庭向けにアレンジしたレシピです。
フランス料理では肉をやわらかく仕上げるために、水に砂糖と岩塩、香辛料などを加えて煮立て、冷ましたソミュール液で下ごしらえをします。これを家庭でできるようにアレンジしたのが、砂糖と塩、酒をなじませるだけのこの方法。
ゆですぎると肉が固くなるので、沸騰した湯に肉を入れ、1分弱加熱し、火を止めたら、あとは蓋をして余熱でじっくり中まで火を通すのも大きなポイントです。
必ず蓋つきの少し大きめの鍋を使います。小さいと冷めるのが早いので中まで火が通らないことも。できれば厚手の保温性が高い鍋を用意したい。保温調理器があれば活用してもいいですね。
塩はあれば岩塩を使うと格段においしい。必ずゆで汁に漬けて保存するのもしっとり保つコツです。
長ねぎの青い部分は残ったときに冷凍しておくと便利です。
『Dr.クロワッサン 免疫力を強くする、疲れない体のつくり方。』(2020年6月26日発行)より。