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フィンランドのミートボール クリームソース添え【美才治真澄さんのヨーロッパのスパイス料理レシピ】

食品の保存性を高めたり、味わいに彩りを添えるものとして、世界中で欠かせないスパイスの力。ヨーロッパ各地で根付いた料理を食卓の新たな定番候補に!

撮影・黒川ひろみ 文・大澤千穂

【フィンランド】ミートボール クリームソース添え

フィンランドのミートボール クリームソース添え【美才治真澄さんのヨーロッパのスパイス料理レシピ】

カルダモン
北欧、インド、中東、エジプトなどで多用されるスパイスで、清涼感のある香りとピリッとした辛味が特徴。北欧ではパンや焼き菓子に、アラブ諸国ではコーヒーに入れたりも。

フィンランドのミートボール クリームソース添え【美才治真澄さんのヨーロッパのスパイス料理レシピ】

軽やかなミートボールはお弁当にも。

肉ダネにじゃがいもが入るので、食感がふんわりとやわらかく、軽めのミートボールに仕上がる。「カルダモンのスッとするような香りがひき肉の臭みを消し、風味を増します。脂っこさを和らげる効果もあるので、クリーム系のソースでも重たくなりません」

【材料(2人分)】
合いびき肉250g
玉ねぎ1/2個(みじん切り)
じゃがいも1個
バター大さじ1
塩小さじ1/3
カルダモンパウダー小さじ1
こしょう、薄力粉各適量
ソース[生クリーム50ml コンソメスープ100ml 水溶きコーンスターチ(コーンスターチ小さじ1/2+水小さじ2)]
マッシュポテト
ベリージャム
ディルなど各適宜

【作り方】
1.フライパンに半量のバターを熱し、玉ねぎをしんなりするまで炒める。じゃがいもはラップに包んで電子レンジ(600W)で4分ほど加熱し、やわらかくなったら皮をむいてマッシュする。
2.ボウルにひき肉、塩、カルダモンパウダー、こしょうを入れて粘りが出るまで練る。冷めた1を加えてさらに練り混ぜ、ボール状に丸める。
3.2に薄力粉を薄くはたき、残りのバターを熱したフライパンで焼く。
4.ミートボールを取り出したフライパンにコンソメスープを入れて火にかけ、1分ほど煮立てたら生クリームと塩少々(分量外)、水溶きコーンスターチを加え、とろみがついたら火を止める。
5.器に3を盛り、4のソースをかける。好みでマッシュポテトやベリージャム、ディルなどを添えて。

辛さよりも香り重視で、素材の持ち味を引き立てます。

美才治真澄(びさいじ・ますみ)さん●フードコーディネーター。企業、メディアに向けたメニュー提案、調理、スタイリングなどで活躍中。管理栄養士として栄養相談なども行っている。
美才治真澄(びさいじ・ますみ)さん●フードコーディネーター。企業、メディアに向けたメニュー提案、調理、スタイリングなどで活躍中。管理栄養士として栄養相談なども行っている。

中世のヨーロッパ人を大航海へと駆り立てた理由のひとつが、スパイス。当時、手に入りにくいものも多く、今では考えられないほど貴重で高価なものだった。けれど、時代を経て各国に定着したスパイスは、今ではヨーロッパ料理には欠かせないものになっている。

「スパイスは、ヨーロッパで幅広く使われているハーブからは得られない、独特な香りや色付け、防腐作用といった役割を担うもの。味に奥行きやメリハリをつけ、風味や彩りを加えるのにも役立っています」

と、美才治真澄さん。ハーブとともに組み合わせるのも、ヨーロッパ流の使い方。

『クロワッサン』1023号より

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