カプレーゼのレシピ、プロのコツ。味の決め手はトマトの「乳化」。
撮影・柳原久子 スタイリング・高島聖子 文・黒澤 彩
カプレーゼ[柔らかい]+[クリーミー]
味の決め手はトマトの「乳化」。
イタリアンの定番サラダ、カプレーゼ。樋口さんのレシピは、トマトの皮を湯むきして柔らかい食感を生かしたもの。味がまとまって一体感のある仕上がりになる。
「最近のトマトは甘くておいしいのですが、皮が硬いものが多いですね。皮付きだと食感ががらっと変わります。とろっとしたソースを絡ませたいこのサラダでは、トマトの湯むきは必須です」(樋口さん)
ポイントは、トマトの水分とオリーブオイルの油分をよくなじませて乳化させること。湯むきしてカットしたトマトに調味料を加えて混ぜ合わせながら、ドレッシングが均一に半透明になり、とろとろになるような感覚を確かめよう。
乳化したドレッシングがほどよく絡むように、モッツァレラチーズとバジルは手で千切って盛り付けを。
【材料(作りやすい分量)】
中玉トマト1パック
オリーブオイル大さじ1
ワインビネガー小さじ1
塩小さじ1/4
胡椒少々
にんにく1かけ
モッツァレラチーズ1個
バジル適量
仕上げ用の塩適量(できればフルール・ド・セルやマルドンシーソルトのような粒の大きい塩)
【作り方】
1.トマトは皮を湯むきし、くし形に切る。ボウルの内側に半分に切ったにんにくの切り口をこすりつけ、香りを移したところにトマトを入れてオリーブオイル、ワインビネガー、塩、胡椒を混ぜ合わせたものを加え、よく混ぜる。
2.オイルが乳化したところに手でちぎったモッツァレラチーズとバジルを加えてさっと和え、器に盛り付ける。チーズの上に塩を振る。
樋口直哉(ひぐち・なおや)さん●作家、料理家。専門はフランス料理。web「note」では日常的なレシピや料理のコツを綴っている。著書に『スープの国のお姫様』『最高のおにぎりの作り方』などがある。
『クロワッサン』1021号より
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