マンネリになりがちな卵料理や、単なる添えものになりがちな野菜料理をちょっと工夫して、いつもとは違う満足感のある一品をつくろうという提案。とくに卵料理は16種ものレシピが並び、「アンダルシア風卵」など変わった名前のものや、ちょっと手の込んだ「巣ごもり卵」など、眺めているだけで楽しい気分になります。
ちなみに「アンダルシア風卵」は、賽の目に切って炒めた青、赤のピーマンとトマトで目玉焼きを囲むように盛りつけたカラフルな一品。「巣もごり卵」は、細切りにした野菜の中央に卵を割り落としてつくるのが一般的ですが、このレシピでは、ツノが立つまで泡立てた卵白に卵黄を落とします。それをオーブンで10分焼き、粉チーズと生クリームをかけてできあがりです。
簡単なものから手間のかかるものまで紹介しつつ、さらにコラムでプロが卵料理の基本を伝授。その一部を紹介すると、
・ゆで卵は、熱湯でゆでる。ヒビが入らないようにするコツは、卵を室温に戻しておくこと、入れるときに玉杓子を使うこと。
・目玉焼きは、油をひいて熱したフライパンに、十分冷やした卵を入れるのがポイント。水を入れて蓋をする前に、塩を少しふると、黄身に光沢が出てきれいな仕上がりに。
・ポーチドエッグは、湯に酢と塩を少々加える。卵を落とすときは、直接割り入れずにボールなどにいったん割ってから、弱火にして入れるのが鉄則。
たしかにむずかしいことはしていませんが、ほんの少しの配慮が必要。だから卵料理は「難しくてやさしい」のだと納得です。
※肩書きは雑誌掲載時のものです。