【プロに任せる】夫と、家族と、時にはプロに。家事シェア、飛田和緒さんの場合。
撮影・徳永 彩 文・一澤ひらり
コインランドリーなら大量のバスタオルも一度にふんわり。
バスタオルを車で運び込み、買い物帰りにピックアップ。
海辺の暮らしで窓拭きと並んで、飛田さんを悩ませてきたのが洗濯。
「ここは風の強い日が多くて、晴れていても洗濯物を外で干せないことがしばしばなんです。そもそも私が花粉症で、年明けから5月くらいまでは一切外に干せませんしね。いつも部屋干しで、ようやく外干しができるようになる夏は紫外線が強すぎて、タオルはゴワゴワ、Tシャツはバリバリになっちゃう(笑)。夫と娘は肌が強いほうではないので柔軟剤も使えないし」
困っていた飛田さんの救いの神になったのが、大容量の洗濯物をまとめて洗って乾燥できるコインランドリー。
「ひと昔前のコインランドリーというと、薄暗くてひとり暮らしの学生さんが漫画を読みながらずっと待っているような感じだったけど、今利用している所はそのイメージが払拭されて、明るくて小ぎれいなんですよね。やっぱりランドリーは清潔感第一ですから」
飛田さんはここ数年にできたちょっとおしゃれなコインランドリーを利用している。店の前に車を停められ、そのまま洗濯物のバスケットを運べて便利。店内はWi–Fiも使え、雑誌を読んだりするスペースもある。
「大物洗いができるので、羽毛布団、ラグ、毛布とか入れている人もけっこういます。自宅の洗濯乾燥機で乾燥をかけると1回にバスタオル2枚ぐらいで、しかも時間がかかる。コインランドリーのガス乾燥機なら一気に乾かしてくれてふんわり仕上がります。一度それを知ってしまったらもう家ではできなくて、週に1〜2回バスタオルを10枚くらいまとめて持って行くようになりました。買い物やヨガに行く前に放り込んで、帰りにピックアップできるし。私の家事負担を減らしてくれて、すごく助かっています」
家事とは生活そのものだから、環境の変化や、加齢に応じて自分に合うようにしていけばいい、と飛田さん。時に掃除をプロに頼んだり、コインランドリーを使ったり、こだわらず、とらわれず、便利なものは活用する。それこそ生活の知恵。活かせば家事は楽になり、気持ちは軽く楽しくなる。
飛田和緒(ひだ・かずを)●料理家。日々の暮らしから生まれる、身近な食材でつくる滋味あふれるレシピが人気。著書に『常備菜』『つまみ』(共に主婦と生活社)など多数。
『クロワッサン』991号より
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