宮城・気仙沼出身のマギー審司さんが選ぶのは、和菓子処『もちべえ』のきねつきもち。宮城産のもち米を使ったお餅にペースト状のくるみや黒ごまがたっぷり。
「宮城では、お餅はポピュラーなおやつ。僕も子どもの頃、祖母の作るお餅が好きで、いつも作ってもらっていました。でも東京に出たら、みんなお餅を食べるのは正月のお雑煮くらい。ショックでした」
マギーさんが『もちべえ』に出合ったのはつい最近のこと。地元・宮城でのテレビのレギュラー番組のため、週1回仙台へ通うようになったのがきっかけだ。
「僕は早く現場入りしないと安心できない性格で、夕方の生放送でも朝に仙台入りします。ある日、いつもどおり早めに仙台に着いて駅のみやげもの屋さんをブラブラしていたら、なかなか見ないくるみもちやごまもちが並んでいる。食べるともっちり柔らかくて懐かしい味わい。以来、毎回買っています。余裕を持って現地入りしていなければ出合えなかったでしょうね」
マギーさんのそうした習慣は、実は師匠・マギー司郎さんの影響が大きい。
「若手の頃、待ち合わせの喫茶店に30分前に行くと師匠はもう座って新聞を読んでいる。弟子はそれより早く行かないといけない。それで約束の2~3時間前に行くのが当たり前になったんです。そういえば僕、弟子入りの時に実家から大好物のメカブを手みやげに持っていったんですよ。しかも夜行バスで。今思えば非常識だし師匠も驚いてましたけど、師匠からはいまだにその件で笑いをとっているので、一生モノのネタを提供できたってことで結果オーライなのかなと(笑)」
マギーさんの願いは、この素朴でおいしいきねつきもちがもっと世に広まること。
「おいしく食べてもらうためには持っていける範囲が限られるので、東京や大阪、名古屋でも『もちべえ』が買えるとうれしいですね。ずっと応援します!」