しかしライバル会社が「乳母車から婚礼までの生活費」というとんでもない景品を打ち出してくるや、一気に形勢逆転されてしまいます。なんとしても売上を伸ばせと会社から追い詰められた上司は、次第に常軌を逸するようになり……。
男たちがキリキリ胃を痛めて働く中、キャンペーンガールに見出された京子は、天真爛漫にスター街道を爆走します。少女マンガさながらの大きな瞳と、キャラメルの広告なのにあえて虫歯をむき出しにした笑顔で大衆の心を掴む京子。育ちの悪い挙動で周囲をふり回し、完全に制御不能、売れたら即モンスター化していく様子が圧巻です。京子を演じる野添ひとみの、超現代的なビジュアルとはすっぱな演技のおかげで、映画全体がモダンに、スタイリッシュに、格上げされていると言っても過言ではありません!
ちなみに、野添ひとみは川口浩のガールフレンド(のちの妻)。それだけに二人が画面に収まったときのお似合い感が半端なく、ストーリーに関係なくときめいてしまいます。