寿司を塩とオイルで食べると、 味覚の世界が広がってくる。
日本人はもちろん、世界中の人が「食べておいしい」と感じる寿司を追究したら、この形になった。『アル・ケッチァーノ』奥田政行さんが提案する、グローバルな寿司の誕生だ。
撮影・森山祐子 文・越川典子
味を一つにまとめるのがオイルの役割。
植物の実や種から採ったオイルや香味オイル。風味を活かす。
同じオリーブオイルでも味わいが違うので、組み合わせを探すのも楽しい。
塩には苦み、甘み、酸味などを感じさせるものがある。
塩の個性を知り、赤身か白身か決める。季節や部位でも変える。
焼塩の香り高い竹炭塩。結晶の大小でも、口中で違う味わいが生まれる。
魚に赤ワインを合わせることもできる。
固定観念は持たないほうが人生楽しい。ワインもそうだ。
山形に数あるワイナリー。奥田さんと一緒に勉強会をしながら育ってきた。
奥田政行(おくだ・まさゆき)●食の都庄内親善大使として地産地消に尽力し、ユネスコ食文化都市の認定に貢献。また世界各国を訪れ、日本の食材を伝えている。
『クロワッサン』973号より
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