【リフォームのヒント】親の好みを汲み取りながら使い勝手の良い二世帯住居に改築。
撮影・徳永 彩(kiki) 文・板倉ミキコ
【1階】料理教室を開くキッチンの機能性と、プライバシーの確保を追求。
1階は両親の居住空間であるだけでなく、キッチンは、料理家でもあるむらきさんの料理教室としても使う。
「父がこだわって作った、光が降り注ぐ、ダイニング奥の大きな窓。その前に三和土を作り、料理教室の生徒さん用のエントランスにしました。生徒さんは庭の緑を楽しめるし、普段の生活で使う玄関と分けられ、両親のプライバシーを確保できたのがうれしいです」
料理教室で活躍するアイランドキッチンは、母親が料理をする時にも使いやすいようにと気を配った。
「母の料理の動線を考えながら作りました。大きめのパントリーを作ったことで、改築前より物を探しやすくなったと母にも好評です」
ダイニングとリビングの間の扉を開け放てることで、広々した空間を確保。
「妹一家が訪れて3家族でくつろぐ時にも充分な開放感があります。両親も満足してくれたのでよかったですね」
料理教室の開催時は引き戸を閉めておく。
教室を開催する時は、リビングとダイニングの間の引き戸を閉めて生活空間を確保する。「ダイニングの窓が大きくて光がたっぷり入ってくるので、戸を閉めても閉塞感が出ない点がいいですね」
教室の道具も、母のものも、大きめのパントリーに収納。
キッチンのあちこちにあった収納スペースを一つにまとめられるよう、大きめのパントリーを作った。結果、物を探す手間が省けたと母親に大好評。保存食品などの無駄買いもなくなったそう。
多目的に使用する、大きなダイニングテーブル。
妹一家が訪れて賑やかに食卓を囲むこともあり、教室以外でも、大きめのダイニングテーブルが大活躍。「先日長女の誕生日を祝ったばかりですが、すぐ私の誕生日なので飾り付けを残しています(笑)」
ダイニング側の窓を料理教室の入り口に活用。
一面だけでなく角もガラスにした窓は、リフォーム前の状態を維持。「父がデザインしたこだわりの場所なので。教室の入り口にしたのは、島崎さんのアイデアです」
階段下に作られたのが、愛犬用のスペース。
むらきさんが結婚する時に両親にプレゼントした愛犬にも、専用スペースが。「島崎さんの案で、階段下に犬が落ち着ける場所を作りました。引っ越し初日から気に入ってくれてホッとしました」
プライベートパスを作り、両親の生活空間を線引き。
玄関から続くプライベートパス。両親用のトイレをこちら側に設置し、教室で使うトイレはキッチン寄りに設置。「そのおかげで、私たち家族と両親のプライバシーの線引きもうまくできています」
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