多彩な選曲で際立つアリサ・リウの新しいアスリート像──「MacArthur Park Suite」(ドナ・サマー)
高橋芳朗の暮らしのプレイリスト。ミラノ・コルティナ冬季オリンピックのフィギュアスケート女子シングルで金メダルを獲得し、世界の注目を浴びたアメリカのアリサ・リウ選手。今回のオリンピックでは、フリースケーティングでディスコの女王ドナ・サマー「MacArthur Park Suite」、エキシビションでピンクパンサレス「Stateside」を使用。年代やジャンルを横断する選曲が表現の幅を感じさせました。
文・高橋芳朗
ミラノ・コルティナ冬季オリンピックのフィギュアスケート女子シングルで金メダルを獲得し、世界の注目を浴びたアメリカのアリサ・リウ選手。氷上での躍動的な演技と並んで印象的だったのが、プログラムで用いられる音楽です。その選曲はダイナミックなパフォーマンスや個性的なファッションと相まって、彼女の存在感を一層際立たせていました。
今回のオリンピックでは、ショートプログラムでジャズポップの旗手レイヴェイ「Promise」、フリースケーティングでディスコの女王ドナ・サマー「MacArthur Park Suite」、エキシビションでZ世代に絶大な人気を誇るピンクパンサレス「Stateside」を使用。年代やジャンルを横断する選曲が表現の幅を感じさせました。
これまでの演目に目を向けると、リウ選手の魅力を引き出す選曲の特徴も浮かび上がります。レディー・ガガ「Bad Romance」やマライア・キャリー「Hero」に象徴されるディーバ系ポップ、ITZY「Loco」やSTAYC「Run2U」といったK-POPを通じて、その持ち味をより鮮明にしてきました。
音楽を自在に受け止めるリウ選手の姿勢からは、既存の枠や地域の境界を越えて自らのスタイルを形づくる柔軟な感性が見えてきます。その選曲は絶えず自己を更新しながら、グローバルなポップカルチャーと響き合う新しいアスリート像を体現していると言えるでしょう。
『クロワッサン』1163号より
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