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京都で“ふだん使い”の骨董を探す──旅先で自分好みのものに出合う、一期一会の骨董探し

京都を旅するなら歴史を重ねた逸品を手に入れたい。骨董と造詣の深い『昂︱KYOTO︱』の永松仁美さんにおすすめを聞きました。

撮影・原 祥子 文・本庄 彩

永松仁美(ながまつ・ひとみ)さん
祇園で古美術商を営む家に生まれ育つ。時代や国を超えた良品を扱うギャラリー『昂︱KYOTO︱』オーナー。骨董店では、花などのしつらえを見るのも楽しみ。

永松仁美さんに教わる「骨董はじめ」

「時代を超えて受け継がれた器は、使ってこそ輝きます。どんどん暮らしに取り入れてみて」と永松さん。とはいえ、初心者が京都の骨董店を訪れるのは少し緊張感も。気持ちよく過ごすためのマナーとは?

「お店では、器を傷つけるかもしれないアクセサリーを身につけず、ハンドクリームも控えめに。スマホを含む手荷物やかさばる上着は、預けられるとスマートです」

理想の一品との出合いには、店主とのコミュニケーションも大切。

「自分が普段使っているものを思い出し、合わせやすい品を相談するのもいいですね。私が店主なら、たまらなくうれしいです!」

うるわし屋(御所南)

ハレの日だけでなく普段使いにも取り入れたい蓋付き椀がずらり。5客セットのほか1客で購入できるものもあり、1客4,000円程度〜
ハレの日だけでなく普段使いにも取り入れたい蓋付き椀がずらり。5客セットのほか1客で購入できるものもあり、1客4,000円程度〜
アンティーク初心者からマニアまで信頼の厚い堀内さん
アンティーク初心者からマニアまで信頼の厚い堀内さん
「いくつあっても重宝」と永松さんも愛用する豆皿は、2,000〜5,000円と手頃
「いくつあっても重宝」と永松さんも愛用する豆皿は、2,000〜5,000円と手頃
明治期の朱塗桜漆絵木皿8,000円。使いやすい6寸皿で、食卓のイメージが広がる
明治期の朱塗桜漆絵木皿8,000円。使いやすい6寸皿で、食卓のイメージが広がる

艶やかな漆に魅せられながらとっておきを選ぶ幸せ

京都御苑向かいの店舗に並ぶのは、幕末から昭和初期を中心とした器の数々。中でも椀をはじめ皿や折敷、重箱といった漆器の充実ぶりに目を奪われる。「現代では存在感が薄れつつあるけど、漆器は暮らしに温もりを添えてくれる。ぜひ1点手にしてほしい」と店主の堀内明美さん。時を経た穏やかな艶めきを、日常使いする喜びと出合いたい。「お茶まわりの器や道具の品揃えも豊富です」(永松さん)

京都市中京区丸太町麸屋町東入 TEL:075-212-0043 (営)11時~18時 火曜、第1・3水曜休

ギャラリーすもも(出町柳)

木台や高坏、白磁の皿やマッコリ碗など、李朝時代の銘品を伝える棚
木台や高坏、白磁の皿やマッコリ碗など、李朝時代の銘品を伝える棚
 
「“好き”だけが基準で雑然として、この店は私の頭の中みたい」と笑う鄭さん
「“好き”だけが基準で雑然として、この店は私の頭の中みたい」と笑う鄭さん
古いチョガッポ(伝統的な布)の飾り方も参考になる
古いチョガッポ(伝統的な布)の飾り方も参考になる
毎年のように滞在するフランスやイタリアで買い付けたガラスのアイテム
毎年のように滞在するフランスやイタリアで買い付けたガラスのアイテム
籠や網代編みに使用した木製の重し各6,600円は19世紀の品。オブジェのように飾りたい
籠や網代編みに使用した木製の重し各6,600円は19世紀の品。オブジェのように飾りたい

韓国やヨーロッパの古物が並ぶ、美しい“蚤の市”へ

韓国の伝統文化を伝える名店『李朝喫茶 李青』。そのオーナーである鄭玲姫さんが、長年蒐集した李朝時代の陶磁器や工芸品をはじめ、旅行でよく訪れるヨーロッパの古物まで幅広く扱うショップ。蚤の市のような気取らない雰囲気の中、じっくりお宝を探すのが楽しい。「韓国に行っても自分ではなかなか見つけられない、上品な風合いの白磁にほれぼれ。鄭さんのセンスが詰まった空間です」(永松さん)

京都市上京区梶井町448-23 コスモハイツ1F (営)12時~16時30分 日~火曜休 Instagram:@gallery_sumomo

二十日(下鴨神社)

白磁の徳利や壺は江戸後期から末期の伊万里焼。古い鉈鞘や時代物の腰籠など、編粗品が土壁に映える
白磁の徳利や壺は江戸後期から末期の伊万里焼。古い鉈鞘や時代物の腰籠など、編粗品が土壁に映える
デッドストックを中心にテキスタイル類も。暮らしの道具がおおらかに共存するコーナー
デッドストックを中心にテキスタイル類も。暮らしの道具がおおらかに共存するコーナー
昭和初期の石見焼の徳利など、さりげなくもモダンな造形が光る
昭和初期の石見焼の徳利など、さりげなくもモダンな造形が光る
幕末から明治にかけて作られた、備前の煎餅皿2,750円〜は手のひらサイズ。型押しの吉祥文様が愛らしい
幕末から明治にかけて作られた、備前の煎餅皿2,750円〜は手のひらサイズ。型押しの吉祥文様が愛らしい

普遍的な意匠を通して物語を感じる、東西の生活道具

下鴨神社のすぐそばに佇むギャラリーショップ。建築家・木島徹さんが手がけた静謐な空間に、日本や北欧などの古い陶磁器がゆったりと並ぶ。「無数に作られた名もなき品から、好きだな、面白いなと直感で個体を選んでいます」と店主の栗山葉子さん。籠やざるといった編粗品への愛も深く、店内に柔らかな表情をもたらしている。国や時代を超えて、用の美を感じるものと出合える。

京都市左京区下鴨森本町13-6 TEL:075-201-9315 (営)11時~18時 火・水曜休、不定休あり

『クロワッサン』1161号より

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