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低温調理器──松田美智子の「くらしの歳時記」

古くから伝わる習慣やしつらい、暮らしの知恵。松田美智子さんが取り入れている“歳時記”を紹介します。今回は「低温調理器」。

撮影・鍋島徳恭

低温調理器──松田美智子の「くらしの歳時記」

毎朝のハムを低温調理器で無添加、好みの塩分で作る!

低温調理器をお使いになったことがありますか? 私はずっと自己流で、食材を入れた袋を水の中に入れる方法で真空状態を作って低温調理に挑戦してきました。温度計でお湯の温度を測って、火を入れたり、止めたりしながら60℃の温度管理をして、ローストビーフに挑戦。でも食材の袋に水が入ってしまったのか、食材から水分が出てしまうのか、理由はわかりませんが、なんとも水っぽい仕上がりに。真空パックの機械は日々便利に使っているので、低温調理器も気にはなっていたのですが、「また道具を増やしてもねぇ」と思いきれない状態で数年が経っていました。ある日、ネットショップで形スッキリ、大鍋でなくても使えそうな低温調理ができる機械を見つけて、価格も良し、でポチリました。今は自家製ハムと温泉卵にハマっています。添加物無しで、味付けも自分好み、そのまま冷凍可能。温度管理も機械まかせで楽ちん。買って良かった調理器具です。

低温調理器──松田美智子の「くらしの歳時記」

下味を付けたら、しっかり真空に

鶏もも肉1枚(約250g)の皮と脂を除き、包丁で肉の厚みが均一になるように切り開く。魚醤大さじ1、にんにくすりおろし小さじ1/2、白ワイン大さじ2、白胡椒少々をすりこみ、ベイリーフ2枚を合わせて15分おき、水気を押さえて、真空パック機でしっかり真空状態にする。低温調理器が浸かる深さの鍋に水を張り、器具をセットしてから鶏肉のパックを入れ、浮き上がらないように重しをのせるなどして工夫する。65℉で調理時間約30〜40分にセット。温泉卵は卵を室温に戻し、布巾等で包んでから入れる。「4個で65℉/約30分にセットすると上手にできますよ。機械はインターネットで低温調理器と検索して購入。パワーは1100Wあるものを選びました」

  • 松田美智子

    松田美智子 さん (まつだ・みちこ)

    料理研究家

    近著『家庭料理は郷土料理から始まります。』(平凡社)ほか著書多数。調理道具「JIZAI」をプロデュース。m-cooking.com

『クロワッサン』1154号より

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