料理家・長尾智子さんの暮らしに欠かせないとっておき──浅め、小さめな道具が今の「気分」に合って使いやすくなりました
調理を楽しく、仕上がりをおいしくしてくれる優れた台所道具たち。暮らしに合わせて試行錯誤して選び、たどり着いたマイベストツールを料理家の長尾智子さんに聞きました。
撮影・上原未嗣 文・長谷川未緒
以前はたっぷり作っていた料理も、ここ数年で集まる人数に変化があったり、気分も変わって少ない量で作ることも増えたという料理家の長尾智子さん。
「それに伴い、道具も小さめ、浅めのものをよく使うように。最近は、あまり手を加えず、素材を生かした料理を作りたくなっているので、小さく浅い鍋は、気楽に煮炊きできて便利なのです」
よい道具を選べば簡単に料理上手になれるし、調理の億劫さも軽減する、と長尾さん。
「料理の仕上がりはできるだけ美しくしたいものですよね。それを考えると、簡単な調理でもさまになる、使い勝手のいい道具に辿り着きました」
1. ル・クルーゼ
マルミット
熱伝導の高い鋳物ホーロー製。「秋冬に愛用。食材をすくいやすいカーブも最高」。直径18cm(取っ手込25cm)、高さ(ふた込)11cm、深さ8cm、底径11cm、容量1.3L 現在は販売なし(https://www.lecreuset.co.jp)
2. クリステル
L 浅鍋
持ち手を外せるので洗いやすく、重ねてしまえる。「炊飯、スープ、煮込みなどどんな料理にも使いまわせる。毎日出番があります」。直径20×高さ7cm、容量2L 2万5300円(チェリーテラス・代官山 TEL:03-3770-8728)
3. 木屋
浅型ゆき平鍋
肉厚のアルミ鍋を職人が叩いて仕上げた。「最近購入したのですが、ゆき平鍋は軽さ、扱いやすさがメリット。汁ものを温めたいときなども便利」。直径約18×深さ約5.3cm、容量1L 5,500円(日本橋木屋本店 TEL:03-3241-0110)
4. ティラキタ
中が見えるスパイスボックス
クリアな蓋、浅い容器。「よく使うものから優先順位をつけて入れておくとスパイス使いに慣れて楽しくなるはず」。直径約19×高さ約7cm、中のカップ直径約6×高さ約3.8cm セットで3,680円(https://www.tirakita.com)
5. ザ・ノース・フェイス
ランドアームスボウル
アウトドアブランド製なので軽くてかさばらない。「底が平らで、水切りも楽な使い勝手のよさがすばらしい」。S:直径14.7×高さ4.5cm 1,980円、M:直径19×高さ3.9cm 2,310円(ゴールドウイン https://www.goldwin.co.jp/store/)
6. SUNS AND COOK
やわらかいまな板
木、プラスチック、ゴムの長所を生かして作った特殊素材。抗菌剤が練り込まれているのでより衛生的。「食材や包丁の刃が滑らないので出番が増えました」。直径23×厚さ0.8cm 5,500円(https://sunsandcook.theshop.jp)
7. オピネル
ペティナイフ波刃
ステンレススチールの刃に、ブナ材のハンドル。「20年以上愛用中。研いでいないのに、よく切れます。パンや野菜など何にでも使っています」。長さ19.3cm、刃渡り約10cm 1,980円(ハイマウント https://opinel.jp)
8. 中村銅器製作所
玉子焼き器10cm長手
熱伝導率がよく、短時間で焼ける銅製。「初めは小ささに惹かれましたが、使ううちに四角く焼くオムレツも気に入っています」。幅10×奥行(取っ手含まず)15×高さ3cm、厚さ1.5mm 5,600円(mail:dou@cap.ocn.ne.jp)
『クロワッサン』1151号より
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