食卓に彩りをプラスする「洋の器」──料理家・小堀紀代美さんの我が家の食卓に欠かせない器
撮影・木村 拓 文・熊坂麻美
「洋の器」を紹介してくれたのは……
料理家・小堀紀代美さん
料理教室「LIKE LIKE KITCHEN」を主宰。普段の食事をおしゃれにする料理のアイデアが豊富。
世界中を旅して出合った味の記憶をもとに、ジャンルにとらわれないレシピを提案する小堀紀代美さん。食卓には、旅先で買ったアンティークや洋食器、プロダクト品など、国籍も色柄も素材も異なる食器が登場するという。
「いろんな器を使うけれど、小さめサイズばかりです。よく言われる余白の美よりも、お皿からはみ出そうなくらいにぎゅっと盛るほうが、料理がよりおいしそうに見えると私は思うんです」
感覚を大事にする小堀さんが、器選びで意識するのは、色のバランス。
「料理と器の色をリンクさせたりコントラストをつけたり。テーブルの上で、器と料理の色をつなげてグラデーションにすることも。器で少し色彩を加えるだけで、食事の風景が華やぎますよ」
優美な洋食器がお茶の時間を華やかに演出
金彩と優美な柄が味わい深い、古いノリタケのプレート。
「こういう洋食器、皆さんご実家にもあるのでは。控えめな小花柄は使いやすいですね。特に金彩が入った器は、ハンバーグなどの肉料理も引き立ててくれます」
食卓に視覚的なリズムをもたらす天然木のお皿
プロダクトデザイナーの松田優さんが手がける、栗の木を使ったシリーズ。
「トーストや目玉焼きをのせてお皿として使うのはもちろん、ざるをのせて麺類を盛ったり、果物を盛り合わせたり。トレーとしても活躍します」
実はグリーンは料理が映える便利な色
スウェーデンのブランドで1950~60年代に製造されていたプレート。
「グリーンの器は意外とどんな料理にも合い、食卓が明るくなります。焼きそば、ラム肉、チョコケーキなど、パンチのあるものに負けない強さも」
土ものの器とも相性がよく、食卓を凛と涼やかに
外側をサンドブラスト加工でくもらせ、内側の透明感を際立たせたプレート。
「ピータン豆腐や和え物、フルーツなど、ひんやりしたものによく使います。スモーキーなガラスなので、土の器とも相性がいいです」
旅の記憶を宿す小さなお皿が日々の食を彩る
フランスやドイツ、ポルトガルなどの蚤の市で買った小皿をたくさん揃えている小堀さん。
「お茶菓子をのせたり、バターをのせたり、ソーサー代わりにすることも。並べて使っても絵になりますよ」
料理を引き立てるくすみカラーを色違いで活用
職人の手仕事による釉薬のゆらぎが味わい深いシリーズ。オフホワイトも展開。
「色合い、縁の薄さがほどよく、リーズナブルなのに高級感があるのもいい。魚料理のようなメインディッシュにも華やかさをプラスしてくれます」
※全て私物を撮影しています。価格のないものは現在販売されていません。
「マガジンハウス博」開催
来る2025年10月10日(金)~25日(土)、マガジンハウス創立80周年を記念し、東京・銀座のGinza Sony Parkで特別イベント「マガジンハウス博 “銀座から世界へ”」を開催します。地下1階に出店する『クロワッサンの店 マガジンハウス博 SPECIAL』では、「クロワッサンの店」で扱う人気商品のほか、雑誌クロワッサン『工夫のある台所と道具。』で紹介する台所道具の一部を特別に販売します。銀座で“暮らしの名品”に出会える機会をお見逃しなく。
マガジンハウス創立80周年記念イベント
「マガジンハウス博 “銀座から世界へ” 」
会期:2025年10月10日(金)~10月25日(土) ※ただし10月15日は休園日
会場:Ginza Sony Park
https://croissant-online.jp/life/256098/
https://croissant-online.jp/life/256938/
『クロワッサン』1151号より
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