「八芳園」が生まれ変わります。シーン問わず利用できる「レストラン」も新オープン!
取材・文 伊東ししゃも
八芳園がリニューアルオープン!
東京・白金台にて、新たに生まれ変わった八芳園。半年を超える休館を経て、2025年10月、待望のグランドオープンを迎えました。
歴史ある庭園の景色に触れてからメインロビーへ足を踏み入れると、福岡県大川市の伝統工芸である「大川組子」のアートが出迎えます。その高さはなんと4メートル。日本を代表する水墨画家・小林東雲さんと、福岡県大川市の組子職人・木下正人さんのコラボレーションにより生まれました。
「光風庭伝」と題した組子アートは、松、竹林、太陽、月など、八芳園の庭園に息づく景色がデザインされています。小林さんの水墨画をもとに、木下さんの緻密な組子細工が作り出す圧巻の芸術。日本庭園と向き合うように備え付けられることによって、庭園との空間の一体化を図ります。
メインロビーの中心には、大きなシンボルツリーも。福岡県大川市の創作家具職人・西田政義さんによる作品で、八芳園の庭園の象徴でもある“松”がモチーフになっています。
石垣のような土台から、結び目のような枝まですべて、実際に木でつくられているそう。あちらこちらに伸びるダイナミックな樹木の姿を“ありえない木”として楽しんで欲しい、そんな願いが込められています。
シーン問わず楽しめるレストランがオープン
ロビーから続く3Fには、レストラン「ALL DAY DINING FUDO(オールデイダイニング フウド)」がオープンしました。「旬の食材で今を感じるひとさら」をテーマとしたレストランで、モーニングからランチ、カフェ、ディナーまで、さまざまなシーンに合わせて利用が可能です。
バーカウンターとテーブル席で構成される落ち着いた雰囲気の店内。シェフのライブ感溢れる調理風景を見ることのできるオープンキッチンも特徴のひとつです。料理の味や見た目だけでなく、調理をしている過程での香りや温度、音など、五感に響く食事体験ができます。
キッチンには大きな石窯も。400℃を超える高温での調理が可能で、肉や野菜、魚など、素材本来の旨みを余すことなく引き出した料理を提供。
八芳園と連携協定を結ぶ自治体の地域を中心とした、信頼する生産者から届けられるこだわりの食材が使用された「FUDO」の料理。シェフ自ら産地に足を運び、生産者と交流することで、地域の“風土”や文化を大切にしたひと皿が完成! 石窯を使ったメニューももちろんあります。
気軽なランチセットやスイーツ、お酒と楽しみたいアラカルトなど
「FUDO」の料理は、前菜からメイン、和朝食、デザート、伝統のスイーツ、こだわりのドリンクに至るまで、多彩なラインナップも魅力です。
看板メニューのひとつとなるのが「石窯ピザ」。そのうち「『信州ゆめクジラ農園』野菜のマルゲリータ」は、少し厚めのナポリ生地にたっぷりの野菜をのせたひと品。シェフが一枚一枚丁寧に練り、石窯で焼き上げたピザは、もちもちとした食感と小麦の味わいが格別です。
ピザは「『信州ゆめクジラ農園』野菜のマルゲリータ」や、「『チーズ工房那須の森』クワトロフォルマッジ」などのレギュラーメニューに加え、その日の新鮮な食材を使った日替わりピザが提供される場合もあるそう。家族や友人と、何種類かをシェアするのもおすすめ。
そしてなんといっても「FUDO」で楽しんでほしいのは、新鮮野菜を使った料理のおいしさ。その日入荷した野菜を選りすぐったサラダはシャキシャキとみずみずしい食感を。石窯で旨みを引き出した野菜は、ほくほくと甘みのあるおいしさを。「FUDO」ならではの味わいに、やみつきになること間違いなし。
ランチタイムにはアラカルトのほか、ピザや肉料理、魚料理など5種類の中から好きなものを選べるランチセットの提供も。ランチセットと合わせたデザートセットもおすすめです。
ディナータイムにも、お酒と合わせやすい豊富なアラカルトや、前菜からデザートまでを楽しめるディナーコースが揃っています。
土日祝日限定でモーニングも提供。和のおいしさを楽しめる「焼き魚御膳」、野菜たっぷりの「朝霧高原放牧豚とみさき農園ごろっと野菜カレー」をいただける「カレーセット」、「窯焼きダッチベイビー」にコーヒーまたは紅茶がセットになった「ダッチベイビーセット」の3種類です。
またカフェタイムには、ケーキや窯焼きのダッチベイビー、季節のパフェが登場。八芳園に受け継がれる味わいをアレンジしたアップルパイにも注目です。
ひと足早く2025年9月に「ニュウマン高輪」にオープンし話題となった「八芳園洋菓子店」の一部商品を楽しめるのもうれしいポイント。ぜひこだわりの味を八芳園のレストランでも楽しんでみては?
会員制のフロアから眺める特別な景色も体験
リニューアルオープンした八芳園の5F・6Fのフロアは会員専用の「CLUB FLOOR」となっており、テーマカラーを黒とする5Fのスタジオや、白を基調とした6Fのホールなど、ビジネスやイベントシーンでの利用が想定されています。
エントランスへ向かう際に右手に見えていた長いエスカレーターを上がれば、会員専用のルーフトップテラスがあり、八芳園の美しい庭園を一望することができます。
ぬくもりのある上質な空間の広がる八芳園。どのエリアにおいても、改修のコンセプトである「日本の、美意識の凝縮」を感じることができました。
次世代へ向けて変わっていくものと、昔からずっと変わらないもの。その両方を大切にする八芳園の心が感じられる本リニューアル。歴史ある庭園を中心へと据え、より美しく過ごしやすい場所へと生まれ変わりました。
みなさんも宴会・婚礼にとどまらず、大切な人との食事や散策に、八芳園を利用してみては。
八芳園
住所:東京都港区白金台1-1-1
TEL:0570-064-128(月〜金曜10時〜19時、土日祝9時30分〜19時30分)
ALL DAY DINING FUDO
営業時間:月~金曜 11時~21時(L.O.20時)、土日祝 8時~21時(L.O.20時)
定休日:年末年始、その他八芳園の営業日に準ずる
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