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大人のプチ移住&学びでマルタへ! 準備編:ホームステイ先を飛び出した理由

50代からのプチ移住と学びに挑戦中のライター・坪井由美子さんが、地中海の楽園「マルタ共和国」への移住で困ったこと、役立ったこと、嬉しかったことを綴ります。今回はプチ移住の準備編。

文、写真・坪井由美子

翌年、ふたたびホームステイにチャレンジ!

すっかりマルタの生活が気に入った私は、2024年も約2カ月のプチ移住を敢行しました。2度目の滞在先は、前半がホームステイで後半はルームシェア。やはりホームステイが諦めきれず、凝りずに挑戦してみたのです。前回の失敗をふまえ、今回は知人の紹介だからきっと大丈夫。

前年にマルタの猫スポット(そう、マルタは猫天国なのです)で出会った日本人留学生がホームステイしていた家庭を紹介してくれたのですが、彼女によると、昔ながらの素敵なお宅でホストマザーの手料理がとてもおいしく、毎日の食事が楽しみだったそう。ローカルファミリーと暮らしながら家庭料理を学びたい、という私の理想にぴったりです。
しかし、期待に胸を膨らませてやってきた私を待っていたのは、想像の斜め上をいくホームでした。

パーテーションで区切られた「部屋」に絶句
パーテーションで区切られた「部屋」に絶句

案内されたのは部屋ではなく、暗い廊下にパーテーションを立てて囲んだスペース。そこに押し込まれた2つのベッドの片方には他の学生が。同じフロアには四六時中ホストマザーと怒鳴り合っている留学生カップルと、ゲームをしながら奇声を発する男性2人が住んでおりカオス状態。

シャワーヘッドが取り付けられたトイレは水浸しで、カーテンがドア代わり。キッチンには、夕食としてゆでたマカロニだけが置かれていました。味のない素マカロニをひとりでもそもそと食べながら、混乱する頭で考えました。

ここに住めるだろうか……。

ユニークな体験はできるかもしれないけれど、どう考えても無理だ、という結論に至りました。一睡もできずに迎えた翌朝、家主に「申し訳ありませんが、私はおうちでも仕事をしなければならないので静かな所に移ります」と告げると、「あっそう、オーケー」とひとこと。拍子抜けするほどあっさりとしたものでした。

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