バッグやウェア、靴、疲れ対策など、プロがすすめる行楽をもっと心地よくするアイテム
行楽をより心地よくするためのヒントとともにご紹介。
撮影・青木和義 スタイリング・白男川清美 イラストレーション・小林マキ 文・門上奈央
おすすめを教えてくれたのは
四角友里(よすみ・ゆり)さん
アウトドアスタイル・クリエイター、〈マウンテンデイジープロダクツ〉ブランドディレクター。著書は『山登り12ヵ月』『一歩ずつの山歩き入門』など。
【バッグ】
遠足は身軽が一番、でも出先での買い物も楽しみたい。「体への負担が少ないバッグは快適で、特にアウトドアブランドは使い勝手がいい。小分け用のポーチも揃えるとより旅上手に」(四角友里さん)
行き先やプランに合わせ変幻自在な万能リュック。
「633gと軽量ながら、マチをたたんだり広げたりして18〜35Lまで容量を調整できるので、どんなレベルの遠足にも持って行けて便利。背中のパッドを取り出せば休憩中の座布団としても使えます」。色はほかにホワイト、グレーも。
いろいろ詰めても身軽。街歩き向きのデイパック。
「ピクニックや日帰りハイキングなら15〜20L程度のデイパックがちょうどいいです」。
チェストストラップ付きで、長く背負い続けても肩が凝りにくい。ポリエステルとコットンの混合素材ながら裏面のコーティングにより耐水性も充分。ウエストベルトは取り外し可。ほかにダークカーキも。
サイズ違いで揃えたい小分け用ポーチの定番。
「薄手の防水素材を使用したサイコロ型のポーチは定番。小さいものに化粧品や小物、中サイズにはインナーやトップス、大きめのものに帰宅後に洗う衣類を入れるなど、ザックの中で荷物が迷子にならないよう工夫」。
鞄の中でもすぐ見つかる。「あれ、どこ?」対策に。
「小分けに便利。繊維廃棄物から再生されたリサイクルナイロンで、染料には草木花などの外皮から抽出した成分を使っている点も素敵」。
ポーチの細紐に反射素材を採用しており、大きめのバッグの中でも迷わず手に取れる。
L字ファスナータイプでお金をスマートに収納。
「軽装で行きたい遠足には、財布の中身も必要最小限をミニサイズに入れ替えて体積を減らすといいでしょう。この財布は仕切りですっきり収納できて、レシートが増えてもかさばりません」。
生地表面に耐久撥水加工を採用。5色展開。
体の一部のようなフィット感のサコッシュ。
強度としなやかさのある一枚布を採用。
「肩紐も調節しやすく、体にフィットするようなデザインで、荷物の重さでぶらぶらしないのも魅力。立体的な構造で、かさばる形のものも入れられます。止水ジッパーで耐水性があるのも安心」。
全17色。
スリムながら実はマチ付き。使うシーンを選ばない逸品。
荷物の出し入れがしやすい横長サコッシュ。
「折り紙のような薄めのデザイン。街にもなじみやすいので、お出かけ先周辺の美術館などに立ち寄る時にも浮きません」。
マチ付きの本体は荷物を入れると自立して置ける。素材は特性の異なる3種類から選べる。8色展開。
【日除け】
紫外線が特に気になる季節。
「熱中症予防になる帽子と、目から入る紫外線の吸収を防ぐためのサングラスは必須です。あとは防虫機能も兼ね備えたアームカバーも用意しておくと万全かと思います!」
風を防ぎつつムレにも強いさらっと被れるキャップ。
耐久性と伸縮性に加え、防風性とムレにくい透湿性も両立。UPF50+の紫外線保護指数を備えておりUV対策に。柔らかな被り心地で、長時間被っていても痕がつきにくい。合わせる服を選ばないシンプルさも魅力。5色展開。
アクセサリーとしても優秀なユニセックスのサングラス。
「目から吸収された紫外線はシミやそばかすの原因になり得るのでアイウェアで保護を」。
サンフランシスコ発のサステナブルなサングラスブランド〈サンスキー〉は洗練されたデザインが魅力。レンズは緑ベースの黒色で、シンプルで着けやすい。リサイクルフレームは生涯保証付き。
首周りの日焼け対策にも。頭〜首を守る高機能ハット。
スナップボタンで取り外しも簡単なシールド付きで、首周りの日焼けが気になる日に心強い。本体のメッシュ部とシールド部には虫除け加工をプラス、頭頂部とバイザーには遮熱効果が高いシートを内蔵。あご紐は取り外しも可能。
紫外線や飛び交う虫から腕全体を徹底的にカバー。
左・防虫・吸汗速乾・UVカット、3つの機能を搭載。手の甲まで覆え、ゆったりサイズで圧迫感もなし。SCウィメンズノラガード4,950円
右・防虫成分を表面のみにドット状にプリントする「ドットオン加工」。接触冷感機能でさらりとした着け心地。SCドットオンアームカバー3,960円
長く、幅広い場面で使える晴雨兼用の折りたたみ傘。
傘表面は日差しを反射するシルバーコーティング加工。裏面は光を吸収する黒色で、炎天下でも視界良好。折りたたみができるうえに200gと軽量で、持ち運びのストレスなし。修理サービス付きなので、長く使い続けられる。収納ケース付き。
タウンユースと使い分け。 アウトドアに便利な日焼け止め。
「屋外での塗り直しには手を汚さず使えるスプレーやスティック、メイク直しも兼ねるパウダーがおすすめ」。
【ウェア】
気分よく過ごすには素材や色選びが大事。
「速乾性がある化繊やウールの素材のものは汗が蒸れずに快適! また黒い服にはハチやブヨなどが集まりやすいので、ほかの色がいいでしょう」(四角さん)
防水性と通気性を両立。気分華やぐレインウェア。
「雨具は防水性に加え、雨や汗などの蒸気でもムレにくい透湿性も重要です。そして天気が悪くても気分が上がるデザインであることも大切!」。
3層構造の防水性シェル。フードはつば付き。5色展開。
アウトドアでも自分らしく。 品よく動きやすいワンピース。
「日除けや防風のために立てられる丸衿や、吸湿速乾に優れたポリエステル100%など、本格的な山登りにも対応できる一着。シワになりにくく旅先でもきれいに着られ、カフェなどでも違和感なく過ごせます」。
アイボリー(霧の朝)とネイビー(テントの夜)の2色展開。
ほんの96g。季節を問わずバッグに忍ばせたい防寒着。
「ウィンドブレーカーはアウトドアに限らず、街中や電車などでも冷房対策に重宝します。こちらは96g(S)と軽量で携帯にも便利」。
リサイクルナイロン100%、左側のジッパー式チェストポケットに本体を収納可能。カラーは5色展開。
100%メリノウールで快適。春夏秋冬、大活躍の一枚。
「素肌に触れるトップスは天然のメリノウール素材が最適。衣服内の温度や湿度が快適に保たれます。またTシャツは半袖もいいですが、長袖を一着持っておくといろんな気候に対応できます」。
150g/平方メートルと薄手の生地。
合わせる服を選ばない、 撥水加工で歩きやすい一本。
動きやすいデザインのパンツが行楽には不可欠。撥水加工を施したポリエステル100%の生地がストレッチ性高く、足さばきのいいテーパードパンツ。静電気の発生を抑える静電ケアシステムにより穿き心地も快適。6色展開。
【靴】
行き先やプランによって理想の靴は変わる。「共通するのは防水素材で滑りにくいソールであること。あとは脱ぎ履きが簡単なローカットか安定した履き心地のミドルカットか、目的に応じ選びましょう」
足に一体化するような軽さ。街にとけ込むオールブラック。
「靴紐を結んだり解けるのを気にしないでいい、クイックレースは着脱も簡単で遠足向きです」。
クッション性と安定性のバランスがとれたデザイン。軽量でフィット感と速乾性にも優れており、長時間でも履き心地抜群。ゴアテックスを採用し、急な雨にも。
天候も路面もオールマイティ。 登山も街歩きも、この一足で。
クッション性のある快適な履き心地とバランスのとれたサポート力を両立。体重移動やスムーズな足運びをサポートする設計で、ちょっとしたハイキングなどにも最適なシューズ。踵部分についたつまみ革のパステルパープルがアクセントに。
フラットにたためて持ち運びもできる、ハイキングの相棒。
軽めの散策から街歩きまで、幅広い場面に履いていきやすい耐久性に優れたシューズ。コンパクトにたためるので、目的地で履き替える一足としても便利。靴紐を結ばなくていいシューレース付きスリッポンタイプ。再生素材100%使用の裏地で、足を入れた時の感覚も柔らか。
フィット感と着脱の快適さを兼ね備えた、定番の一足。
「山に出かける日は足首をサポートしてくれるミドルカットが間違いないです。〈KEEN〉のシューズはビギナーの方にもおすすめ」。
同シリーズの特徴である足入れの快適さはそのままに、足へのフィット感を高めた一足。3色展開。
どんな天候でもムレ知らず。軽やかに歩きたい日のお供。
透湿性と防水性に優れ、どんな天気でも快適に履ける。土踏まずをサポートするソールで、長時間歩いても疲れにくい。合成皮革とメッシュのコンビネーションアッパーを採用することで、通気性を保ちながら軽量化を実現。6色展開。
【水分補給・補食】
「折りたためる水筒やリュックの胸元に付けるボトルホルダーがあれば、水分補給のハードルが下がります。丈夫なジップ付き袋もあると便利。竹かごも私の遠足の必需品です」(四角さん)
胸元に付けられるボトル用 ホルダーでいつでも水分補給。
「リュックのサイドポケットに飲み物を入れると、リュックを背負ったまま手を伸ばした時に腕がつりそうに(笑)。ショルダーベルトに付けるボトルホルダーがあれば楽です。コンパクトカメラを入れたり、使い方は十人十色」。
シンプルで付けるバッグを選ばない。
スマホやお菓子、地図など用途は無限大!
「防水性の高いチャック付きの保存用袋を持っていくと何かと便利です。飴を入れたり財布がわりにしたり、水にも強いのでスマホなど電子機器を入れても安心」。
〈ロックサック〉のものは丈夫で、アウトドア好きにもリピーター多数。
飲み終えたらたたんで収納。柔らか素材の軽量ボトル。
「これをメインにしてもいいし、予備の水筒として持ち運んで湧き水を汲んで使うのにも便利。ソフトな素材で、空になったらたたんでコンパクトにできます。私は汎用性の高い1Lサイズがお気に入り」。
耐久性にも優れている。キャップ径は一般的な28mm。
工夫次第で活用法も多彩。趣ある、蓋付きの竹かご。
「一見かさばりそうですが、軽く丈夫、しなやかで使い勝手がすごくいい! 蓋付きのものを選べば、おにぎりや出先で見つけた郷土菓子などを入れられるし、食事中は蓋を取り皿としても活用できます。自然の中へと出かける遠足で、天然素材のものを使うと気分も盛り上がります」。
淹れたての味を持ち運べるセラミック加工の水筒。
陶器と同等のレベルで金属成分が溶けにくいセラミック加工と、飲み物の温度を長時間キープできる真空断熱構造が特長。コーヒーやお茶など本来のおいしさを長時間楽しめる。カラーは4色展開、サイズも3種類と充実。
【疲れ対策】
「登山など運動量の多い遠足にはトレッキングポールを持参したり、普段よりも長距離を歩く日は着心地のいい着圧タイツなどを取り入れてみるなどの工夫を」。その後の疲労度も断然変わってくる。
メリノウールを使用。長く履き続けたい着圧ソックス。
着圧タイプの靴下を履いておくと、帰宅後や翌日以降の足の疲れがずいぶん軽減される。高品質なメリノウールを使用した靴下のラインナップを誇る、アメリカのソックスブランド〈Sockwell〉。一日中履いていても心地いい着用感はもちろん、遊び心のあるデザインが遠足気分にしっくりくる。
腰〜脚を守りながら放熱。全面メッシュ素材のタイツ。
「ボトムスの下に穿いていると安心な着圧タイツですが、長時間の遠足には快適な穿き心地を重視しましょう」。
下半身をフルサポートして筋肉の疲労を軽減。全面メッシュで熱やムレを逃し、涼やかな穿き心地。ウエスト部分には薄くフラットなゴムを使用。
〝歩きの負担“を未然に対策。足なじみのいいインソール。
ハイキングから山道などのトレッキングまで、あらゆる歩行に対応。歩行により負担がかかりやすい足裏のアーチをしっかり保持できるよう、立方骨(甲のやや外側の骨)を支えることで足全体の骨格を理想的な形でサポート。薄いタイプなのでさまざまな靴に使いやすいのも魅力。
登山に挑戦する日のお供に。 軽量のトレッキングポール。
「山に出かけると下りで膝や腰が痛くなる人が多いですが、トレッキングポールがあると安心です。手の疲れや肩こり対策に軽量素材を選ぶのがスマート」。
長さが調節可能なタイプを選べば使い勝手がいい。
断熱性高く安心の座り心地。折りたたみできる座布団。
アコーディオン状に折りたたんで携帯できる座布団。アルミ蒸着により断熱性に優れ、程よく弾力のある座り心地で、休憩時間が待ち遠しくなる。60gと軽量で持ち運びも簡単。たたんだ状態でまとめられるバンジーコート付き。41×33cm、2色展開。
『クロワッサン』1116号より