コンロ&シンク下の収納、捨てずにすっきり片づけるには?
撮影・黒川ひろみ 文・板倉みきこ
もっと使いやすく改良していきたい、 コンロ&シンク下 。
使い勝手の良さを最優先にしたい台所。でも、コンロやシンク下の収納は奥行きや深さがあるので、漫然とものを置くとどんどん使いにくくなっていく。
「ワンアクションで出し入れできないと感じたら、しまい方を見直す必要があります。片づけはパズル感覚で考え、前後左右にものを動かしながら、すっきり収まるベストな配置を探してみましょう」
また、よかれと思って使っていた収納グッズが間違っている可能性も。
「実はサイズが合わない、素材が合っていないことも多いです。場所も動作も無駄がなくなるグッズを選びましょう」
(A)アルミホイルなどを入れたケースは高さがあり、取り出しにくい。
(B)ブックスタンド型のグッズでバットを収納するも、幅が微妙。
(C)バット類はすべて、引き出し内の仕切り棒の手前に立てて収納。
(BEFORE)
大きさや形、使う用途が違うものが混在し、サラダスピナーやガラス製のボウルなど、普段よく使うものを上に重ねてしまった状態。
(AFTER)
使いにくいブックスタンド型の収納グッズを撤去し、空いたスペースにサラダスピナーを置く。収納ケースは最適なサイズに変更。
(A)古くなった弁当用のシリコンカップが収納袋から溢れた状態に。
(B)紙コップ類は袋を開封して数年経つと劣化し、衛生的でないことも。
(C)未開封のものを残して古いものを処分したら、空きスペースが。
(D)ものの種類、大きさに合わせてサイズを吟味したケースを用意。
(BEFORE)
弁当関連のグッズはここにまとめ、種類別に分けたものの、仕切りが少ないので形状の違うものでスペースが無駄に埋まっている。
(AFTER)
引き出しの中をケースで細かく分類。こまごましたものを入れるスペースほど、ケースをうまく使えば収納力がアップする好例。
全部出し、が片づけ上手への近道。並べ替えるだけで劇的にすっきり。
整理収納アドバイザーの中山真由美さんは、ものを捨てられず片づけに挫折してきた人に、ものを減らさなくてもできる片づけ術を伝えてきた。
「家は『住む人』が主役で、目指すのは、住む人が心地よい部屋づくり。ものを減らすことが目的ではなく、快適に収まる方法を見つけることです」
中山さんが徹底するのは、ものの場所を“なんとなく”でなく、必要なものを集めて整え、スッキリ見せること。
「まず片づけたい場所にあるものを全部出す。全体を把握してからしまうのに最適な場所を決めていきます。片づけが苦手な人は、小さな場所から始めて達成感を味わうと、ほかも手がけやすくなるでしょう。今回訪れた、読者のお宅の例を参考にしてみてください」
『クロワッサン』1103号より