神保町に、パリの隠れ家サロンのようなシェアラウンジがオープン。
文・クロワッサン オンライン編集部
本の街・神保町の共同書店「PASSAGE by ALL REVIEWS」。プロデュースは仏文学者の鹿島茂さん。書棚のひと区間ごとに異なる<棚主>がいて、それぞれの”推し本”がずらり並んでお客さんを待っている。棚主には有名作家や著名な研究者もたくさん。
このたび同じビルの3階に、同経営のシェアラウンジ「PASSAGE bis!(パサージュビス)」がオープンした。買った本をすぐに読みたい!というとき、静かな空間でくつろぎたいとき、リモートワークをしたいときなどに誰でも利用できるスペースだ。
料金は時間制で30分650円、1時間1,100円、3時間2,800円、平日のみの1日料金は4,400円。1階で本を買うと料金から100円引きになる。予約は不要、ふらっと入れて好きなだけ過ごせるのが嬉しい。料金には「マリアージュ・フレール」の紅茶、「眞踏珈琲店」のコーヒーなどこだわりの温かい飲みもの(おかわりOK!)、ビスケットやチョコレートなど小さな甘いもの(これもテイクフリー)、フリーWi-Fiが含まれている。くつろげるカフェが意外と多くない神保町において、これはかなり貴重なスペース…。
リラックス度を高めたいときは、別料金でビールやワインも楽しめる。特に、店主の由井緑郎さんがこだわって揃えたビールの品揃えは、好きな人なら唸るはず。ビールは700円から、グラスワインは600円からとこちらもお手頃価格。
お店のインテリアはヨーロッパの各地から集められたアンティーク、棚の上段に飾られた洋書はこのために鹿島茂さんが買い揃えたもの。と、隅々まで本物志向。ほの明るいシャンデリアの下で、香り高いお茶をいただきながらそれらを眺めていると、ここはパリ?という錯覚が…。
シェアラウンジとしての機能のほかに、今後、1階の棚主主催の読書会やトークイベントなども企画中。棚主の数は300人を超えるとのことで、「皆さんの叡智を集めて、3階でも楽しいことができたら」(由井さん)。読書会で、憧れのあの作家に会えるかも…。この町に寄るたびに訪れたい場所が、また1つ増えた。