乾燥防止に欠かせない加湿器。つい掃除を怠けがち。【プロが答える冬の掃除術】
できるだけラクに清潔に保つための方法を住生活ジャーナリストの藤原千秋さんとナチュラルクリーニング講師の本橋ひろえさんにに聞いた。
イラストレーション・ヤマグチ カヨ 文・小沢緑子
[冬の困った!]乾燥防止に欠かせない加湿器。つい掃除を怠けがち。
「水は1日経つと腐敗が始まります。容器の内側がぬるぬるしてきたら雑菌が繁殖してきた証拠。加湿器も1日使ったらタンクや内側をすすぎ、完全に乾かすことが理想です」(本橋さん)
加湿器は、掃除のしやすさが大切。
「私は簡単に洗えて手入れがラクな卓上タイプを愛用しています。家の中や車内、出張にも持ち歩き、自分がいる場所だけを加湿しています」(本橋さん)
「今年は感染症予防のために加湿器をフル稼働させる人もいるかもしれませんが、加湿しすぎると一気にダニやカビが増えるので注意。湿度は55%くらいを保ち、60%を超えないように温湿度計を部屋に置いて調整を」(本橋さん)
掃除をはじめとする家事の困りごとで、今の時季、一番のキーとなるのは寒さ、と住生活ジャーナリストの藤原千秋さん。
「窓を閉め切りがちな分、家の中にホコリや余分な湿気がたまりさまざまな問題が起こります。また寒いと単純に掃除が億劫になる問題も(笑)」
ただ掃除の常識は変化している。
「掃除機は窓を開けっ放しでかけなくてもいい。窓を閉めて暖房をつけたままのほうが体は動くし、あとからしっかり換気をしたほうが効率的にホコリを追い出せます」(藤原さん)
この冬は掃除をする際に消毒が気になるかもしれないが、ナイーブにならないように、というのはナチュラルクリーニング講師の本橋ひろえさん。
「家庭内は不特定多数の人が出入りする環境ではないので、消毒をしたほうがいいケースはそう多くない。通常のホコリや汚れを取り除く掃除をするだけで、菌の数は減ります。日常の掃除をこまめにすることが先決です」
『クロワッサン』1034号より