50代での起業はアリ! 女性の起業を応援するプロ集団が後押し。
撮影・山本ヤスノリ 文・知井恵理
プライベートの充実なしでは、起業の成功はあり得ないと心得て。
氏家 落とし穴といえば、実は資格取得は独立への近道じゃないの。取った後の経験や、実績を積むまでが重要だから、その期間や費用も考えないと。
尾久 あと女性に多いのが、自分のサービスや商品をつい安く見積もったり、お金をもらうことに罪悪感を覚えるタイプ。こういう人は、「メルカリ」などの個人売買で“稼ぐ”ことに慣れるといいと思う。といって無事に起業しても、3年は苦労しますけどね。
氏家 そうなんだよね〜。1年目は「思っていた起業の形と違うからやめる」人、2年目以降は「事業は続けたくても資金がショートしてやめざるを得ない」人。なんと多いことか! 自分を振り返っても、初めの3年間は予想外のことも多くて大変だったしなあ。
楊 私もほんっとに実感しましたし、どの業種の起業家と話しても「3年が目安」という意見で一致します。
尾久 だからこそ、「好き」でも「人の役に立ちたい」でも何でもいいけど、3年間苦労しても続けられそうなことを、起業の「タネ」にしないとね。そして、タネが見つかったら、必ず家庭環境を考慮して事業計画を練る! キャリア35でも、最初に2〜3時間かけて人生相談さながらの個別カウンセリングをするでしょう? この過程がないと女性の起業はうまくいかない。
氏家 女性は、仕事と家庭が密接に絡んでいるから、公私の両方がうまくいかないと満足度が下がっちゃう。
楊 起業も人生も一度に考えるのは大変ですけど、そこを乗り越えて起業された方は、「毎日忙しい」とか言いながらも、とても楽しそうですよね!
尾久 そういう意味では、少し人生が落ち着く50代こそ、自分らしい働き方探しができる適齢期なのかもね。
“苦労しても続けられるものは、 起業の「タネ」になります。”
[一般社団法人 キャリア35]
『クロワッサン』1014号より
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