『D&DEPARTMENT』のゲストルームが韓国チェジュ島に2020年春開業。
ロケーションは済州国際空港から車で15分ほど、島の北側に位置する旧済州(クチェジュ)エリア。1990年代は済州島最大の繁華街として栄えたが、今はのんびりとした地元の人々の暮らしが残るエリアだ。
チェジュ店のパートナーは、百貨店やバスターミナル、美術館経営を通し、人々の生活に文化の感動をもたらすことを経営理念とする生活文化創造企業の「ARARIO Co., Ltd.」。「ARARIO MUSEUM」に隣接した3階建ての建物をリノベーション。建築リノベーションは、スキーマ建築計画の長坂常氏が担当。
この建物だけにとどまらず、人々の交流とにぎわいが街に染み出していくような交流拠点となることを目指し、ゆるやかなエリア開発を進めていく。
1階はチェジュ島の食文化や郷土料理を伝える「d食堂」、2階はロングライフデザインの生活用品や地域の物産品を販売する「D&DEPARTMENT」と、中長期滞在向けの宿泊付店舗「d news」、3階は13室のゲストルーム「d room」で構成。
d食堂
地元の旬の素材を使い、昔から地域で食べられてきた調理方法を基本に、美味しい食事が楽しめる食堂。地元の生産者を招いての勉強会や料理教室など、チェジュの食文化を若い世代にカジュアルにわかりやすく伝えていく活動も行う。
D&DEPARTMENT JEJU
流行に左右されることなく、作られ使い続けられているロングライフデザイン商品を韓国、日本、世界からセレクト。使い勝手の良い生活用品や家具がそろう。チェジュ島の歴史と文化の中で育まれてきた工芸品や地場産業、特産品とその素材や技術なども発掘、紹介。
d news
D&DEPARTMENTが新たなに提案する旅の形。厨房付きのギャラリーショップに宿泊施設を併設し、D&DEPARTMENTの売り場の中に泊まりながらショップを出店することができる。
その土地の素材や技術などアーカイブを学び、そこからインスピレーションを得て、そのままその土地に滞在して創作を行い、その成果をギャラリーショップで発表、販売するという商品開発型メーカーズレジデンス。
D&DEPARTMENTが20年かけて、各地域で活動を行う中で出会ったネットワークを活かし、新たな交流と創造を生んでいく、そんな場所だ。
d room
目指すのは“ホテルのようなもの”。ホテルのようであり、D&DEPARTMENTのショールームのようであり、チェジュに暮らす友人の部屋を訪ねる感覚で泊まれる場所。
長坂常氏とナガオカケンメイの間では、「それじゃホテルになっちゃうからダメだね」と対話を続けながら設計を進めている。
全13室の部屋のインテリアはロングライフデザインの定番商品とユーズド家具で構成され、地元のアーティストの絵画や写真、部屋着やカップまで、調度品の全てが購入可能。環境に配慮し、使い捨てのアメニティは排除。D&DEPARTMENTが選ぶ定番商品をフロントに併設の宿泊者専用ショップで必要に応じ購入する仕組み。
フロントでは「d design travel」編集部の独自の目線で選定、紹介する観光の案内機能も備える、交流体験型のゲストルームだ。
『D&DEPARTMENT JEJU by ARARIO』
開業:2020年春(予定)
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