三叉神経痛 (さんさしんけいつう)
原因と特徴
三叉神経痛とは、血管や腫瘍などによって顔にある三叉神経が圧迫されて起こる痛みの病態です。
三叉神経は顔の感覚をつかさどる神経であり、三叉神経が圧迫されることで顔面に激痛が生じます。その症状は突発的な痛みが特徴で、主に頬に痛みがあらわれますが、顎周辺や鼻の横、こめかみなどが痛むこともあり、頭痛や歯の痛みと勘違いされるケースも少なくありません。
その痛みは針を刺されたような鋭い激痛であったり、焼けるような痛みだったりとさまざまです。歯磨きやメイク、洗顔、ひげ剃りなどの顔を刺激する日常行為によって痛みが引き起こされることもあります。一日に何回も繰り返すことから日常生活の質(QOL)が著しく低下することが懸念される病態ですが、適切な治療を行うことで改善するため、疑われる場合は早い段階で内科や神経内科などの医療機関を受診しましょう。
治療
三叉神経痛の治療は、抗てんかん薬などによる薬物療法、神経ブロック療法、手術療法、ガンマナイフ療法が行われますが、血管や腫瘍などが原因となって三叉神経痛が起きている場合は、手術的な治療や原因となる腫瘍の摘出、ガンマナイフによる腫瘍への対応なども検討されます。