Vol.49 立ちくらみで倒れてしまいました。【40歳からのからだ塾WEB版】
前回、失神には反射性失神、心原性失神、起立性低血圧(脳貧血)の主に3つのタイプがあると紹介しました。今回は、そのうちの起立性低血圧に注目します。急に立ち上がったときや起き上がったときに、立ちくらみやめまいが起こるというのが典型的な症状。立ちくらみは貧血と混同されやすいのですが、起立性低血圧は女性に多い「鉄欠乏性貧血」とは別のものです。循環器内科の医師、古川俊行さんに、対処法や要注意のケースなどについて聞きました。クロワッサンの誌面でも同じテーマをとりあげていますので、ぜひチェックしてみてくださいね。
文・及川夕子 イラストレーション・小迎裕美子
【自分で予防する方法】
起立性低血圧を起こさないようにする予防法はいくつかあり、前回紹介した失神の予防法と基本的には同じです。
・水分をこまめに取って脱水を防ぐ ・利尿作用のある飲みものを控える ・塩分を適度に取る(血圧維持のため) ・ストレスや疲労を溜めない、寝不足を避ける ・急に立ち上がらない ・立ちくらみが起こりそうになったら両手を強く握る(筋肉に力を入れる動作をする) ・痩せ型の人は食事を十分とり、適度に運動をすること
などを試してみてくださいね。 「筋肉に力を入れる動作」は失神(立ちくらみを含む)回避に有効です。具体的なやり方は前回のvol48でも詳しく紹介していますのでぜひ参考に。 また、「立ちくらみの後は、座るか横になり回復を待ちましょう。慌てて動いて再発するのを防ぐためです」(古川さん)
危険な失神かどうかを見分ける目安は?
急にフラつき気を失って倒れてしまう失神。中には注意が必要な失神も。以下の項目に1つでも当てはまる場合は内科、循環器内科を受診しましょう。
□ 運動中に失神した
□ 心電図検査で異常ありと言われたことがある
□ 突然前触れなく意識がなくなり、ケガをしたことがある
□ 家族に同じような失神を経験した人がいる
□ 高齢者の失神
□ 心臓病や血管の病気がある人
□ 心電図検査で異常ありと言われたことがある
□ 突然前触れなく意識がなくなり、ケガをしたことがある
□ 家族に同じような失神を経験した人がいる
□ 高齢者の失神
□ 心臓病や血管の病気がある人
資料提供:古川俊行
ご協力いただいた医師
古川俊行さん 聖マリアンナ医科大学東横病院 失神センター センター長
ふるかわ・としゆき●聖マリアンナ医科大学卒業。イタリア・ラバーニャ病院で失神診療の研修・研究に従事。帰国後、日本初の失神センターを設立。聖マリアンナ医大循環器内科講師。
古川俊行さん 聖マリアンナ医科大学東横病院 失神センター センター長
ふるかわ・としゆき●聖マリアンナ医科大学卒業。イタリア・ラバーニャ病院で失神診療の研修・研究に従事。帰国後、日本初の失神センターを設立。聖マリアンナ医大循環器内科講師。
※症状や治療法には個人差があります。必ず専門医にご相談ください。
ライター、メノポーズカウンセラー 及川夕子
更年期、まっただ中のライター。最近、ちょっと休んだぐらいでは疲れが抜けなくなってきて、以前よりもカラダのメンテが欠かせなくなったと実感。とはいえ、カラダの変化をポジティブに捉え、同年代の女性の健康に役立つさまざまな情報をお伝えしていきたいと思っています。ただいま、ヨガやマインドフルネスを実践中。ホルモン補充療法も試してみたい!
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