“隠れ心不全”とは? など、心臓を守るための6つのQ&A
長寿国日本に忍び寄る「心不全パンデミック」という危機など、心臓の病への不安や疑問を日本医科大学 武蔵小杉病院 循環器内科部長の佐藤直樹さんに聞きました。
撮影・中島慶子 文・及川夕子
Q. 心臓のチェックにはどんな検査がありますか?
心不全を見逃さないためには、定期的に心臓の検査を受けるようにしましょう。
心不全を診断するための主な検査としては、胸部X線検査、心電図検査、心臓超音波検査などがあり、健康診断や検診では自費になります。住民検診、企業検診、人間ドックなどでは、これらの検査はオプションになっていることが多いようです。
特に、両親が心筋梗塞などの心臓病にかかったことがある(家族歴を有する)人では、心不全のリスクが一般の人よりも高いと考えて、積極的に心臓の検査を受けることをお勧めします。また、息切れ・むくみがある場合には、どなたでも躊躇せず、循環器内科を受診して検査を受けましょう。
自覚症状が軽度であれば、外来で採血や胸部X線検査、心電図検査、心臓超音波検査などのほかに、胸部CT(冠動脈造影含む)、心臓MRIなどの検査で、心不全の原因および重症度評価が可能です。
なお、BNP濃度測定は、血液検査です。心臓の負担が増加したり、心肥大があると、BNPというホルモンの血中濃度が高くなります。この値を評価することが、心不全の重症度を知るためのひとつの指標になります。
心不全の検査
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