平澤雅佐恵さんに教わる細見え&着回し術。【シャツ】編
撮影・奥村恵子 スタイリング・平澤雅佐恵 ヘア&メイク・桜井 浩(AVGVST) 文・古屋美枝
雑誌や街角で「この服、いいな」と思っても、着こなせるかどうかは別問題。昔のように流行のアイテムに気軽に手を出せないけれど、あか抜けて見える着こなしを知りたい、という読者3人が、スタイリスト・平澤雅佐恵さんに相談した。
「若々しくおしゃれな着こなしにするために、どんな年代であっても流行のアイテムは取り入れたほうがいいんです。ただし、それは1点で充分。着回しの利く、手堅い定番アイテムを持っておき、それに流行アイテムをバランス良く合わせるのが大人流です」
と言う平澤さんが今回選んだ定番アイテムは、ジャケット、シャツ、カーディガンの3点。それぞれスタイルが良く見えるように着こなす方法を教えてもらった。
「脚が太いという大塩さんは、コンパクトなジャケットで上半身に視線を集めながら流行のゆったりしたパンツを合わせると、旬の着こなしになります。腰周りが気になるという花井さんにおすすめなのは、上半身でニュアンスを出しやすいシャツ。古谷さんも、カーディガンでインナーが見える量を調整することで視線が上半身に集まり、全身がすっきりと見えます」
本人のもともと持つ雰囲気を活かしつつ、というのが平澤さんのスタイリングのポイント。
「どんなに他人からおしゃれに見える服でも、本人が気おくれしていたり、違和感を感じていると、着こなすのは難しい。その人らしさを感じるもののなかからコーディネートするほうが、うまくいきます」
今春は赤やピンク、オレンジなど明るめの暖色が流行。これらの色を取り入れると、より旬の印象に。
「顔色も明るく、若々しい印象になるのでおすすめ。ぜひ流行色にもチャレンジしてみてください」
衿や袖に表情をつけて、上半身に視線を集めて。
「プライベートにもビジネスにも通用するコーディネートを知りたい」、と言う花井典子さんに平澤さんが提案したのは、シャツのスタイリング。
「シャツは、ボタンの開け方、衿の立て方、袖のまくり方などで表情がつけやすいアイテム。きちんと感も出せるし、カジュアルにも着られるので、とても便利です」(平澤さん)
普段はお尻周りのシルエットを出すことがないという花井さん。ところが今回はあえて、ボトムスの中にシャツをインした。
「上半身を小さくまとめると、下半身が細く長く見えます。衿を立てることで、顔周りに視線を集められるのもポイント。旬のミモレ丈スカートやガウチョパンツを合わせて足首を出せば、細見えは確実です」
【After】「薄手の生地で、ほど良く体にフィットするシャツに、トレンドのガウチョパンツを合わせました。締まって見えるネイビーなら、ガウチョもスマートに着こなせます」
【After】「シャツのストライプ柄、立てた衿、まくったカフスなどで上半身にポイントをおきました。ミモレ丈のスカートにシャツをインすれば、今季らしいシルエットに」
【After】「厚手のデニムシャツをジャケット風に。花井さんの個性が引き立つよう、あえて紺やグレーなどでまとめました。バランス良く見せるため、首、手首、足首を出したのがポイントです」
『クロワッサン』945号より
●平澤雅佐恵さん スタイリスト/スタイリスト。雑誌、CMなどで活躍。多くの女優やモデルから信頼を集める。小誌での変身企画は5回目。
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