カットソーを得意とするブランドの新作は万能【大沼こずえの「ずっとの、おしゃれ」】
撮影・小川真輝
“定番こそ上質なもの”を改めて実感する万能性。
こんにちは。スタイリストの大沼こずえです。
前号ではデザイン性の高いカットソーを紹介しましたが、後編では定番ウェアとしての提案を。カットソーを得意とするブランドの新作を紹介します。
どのブランドも品質・着心地ともに優れたヘビーデューティーなカットソーを作っていて、定番ではあるものの色やデザインにトレンドを取り入れた新作も出しています。私自身も、数年着倒してはリピート買いする愛用アイテムです。
気になる二の腕もカバーしつつ絶妙な丈がおしゃれ度を上げる。
三日月のようにカーブしたクレセントスリーブと、パンツにも合わせやすいやや短めのクロップ丈が特徴的なシルエット。素材は柔らかさとハリを合わせ持ったオーガニックコットンを使用、ほどよいボリューム感と光沢があり一枚でもラフになりすぎない。
サイズ違いで揃えたい、通年スタメンの定番トップス。
米陸軍のアンダーシャツからインスピレーションを得た、マニッシュで飽きのこないデザイン。丈夫で着心地のよいコットンサーマル生地は、形崩れもしにくいのでデイリーに大活躍しそう。サイズ展開が1〜5まであり、好みや気分のサイズ感で着られるのも魅力。
カットソーなのにエレガント。一枚で数通りの着こなしも実現。
袖口がシャツのカフスになっていて、さらにレースも施されているコンビトップス。ちらっとレースを見せても、カフスを折り返してもかわいい。身頃はカットソー素材なので着やすく、レイヤードスタイルのインナーとしても最適。
一見シンプルなカットソー、どれを選んでも同じではと思う方もいるでしょうけれど、実際に着てみると質の良いものはその違いが歴然。素材は肌に馴染むし、色も同じ黒や白でも垢抜けた印象になります。そして、何回洗濯しても風合いが衰えないところも素晴らしい。
また生地がしっかりしていて体のラインを拾わないので、一枚でさらっとおしゃれに着こなせます。
これから秋冬を迎えますが、厚手のニットを着るほど寒いことってあまりないですよね。何しろ重い。アウターも着るとなると、実はこのようなカットソーで充分だったりするのです。
今の季節から冬、そして春まで着られるトップスだと考えれば、いつもよりもちょっとだけ真剣に選んでみたくなりませんか。
『クロワッサン』1124号より