白髪は隠すのではなく生かす、50代からのポジティブ髪色考。
撮影・葛川栄蔵(hannah) ヘア&メイク・坂爪加奈(Harris) 文・恒木綾子
[白髪割合20%]フェイスラインに白髪が集中
顔周りに太めのハイライトを施し、バイオレットをのせて個性をプラス。
フェイスラインの白髪を目立たなくしたいものの、肌が敏感で全体的なカラーリングに抵抗があるという萩原さん。そこで『Harris 表参道』の坂爪加奈さんが提案したのが、こちらのスタイル。
「萩原さんの場合は顔周りに束状の白髪が集中。これを生かすべく、アシンメトリーなカットラインに合わせて太めのハイライトを入れ、さらにその上からバイオレットの色を3種入れて色のグラデーションをプラス。さらにダークトーンのトリートメントカラーで全体を引き締め、メリハリを出しました」
[白髪割合30%]全体的にまばらな白髪
極細の白髪ぼかしハイライトで明るさと立体感を演出。
全体的にまばらな白髪がある松本さんの場合は、白髪ぼかしハイライトがおすすめ。
「もともと暗めに染められていたのですが、伸びてきたときに根元が気になること、血色が悪く見えることを気にしていたので、白髪ぼかしハイライトを提案。白髪となじむように全体的に細めのハイライトを入れ、ベースは顔色がよく見えるアッシュベージュ系でカラーリング。一見、派手な印象になりがちなハイライトも、極細に入れることで品の良さを保ちつつ、明るさと立体感を演出できます」
[白髪割合40%]全体的にまばらな白髪
ブリーチではなく、カラーリングでトーンアップ。
明るい髪色が好みだという廿楽さんには、白髪ぼかしカラーを。
「ダメージリスクが高いエイジングヘアなので、ブリーチ使用のハイライトではなく、カラーリングで白髪ぼかし効果を図りました。表面に明るいベールをかけたようなバイオレットベージュで髪全体をトーンアップ。華やかで柔らかい印象に」
[白髪割合70%]カラーリング履歴なし
立体的なデザインカットでモダンで若々しいグレイヘアに。
カラーリング履歴がない佐野さんは、立体的なデザインカットでグレイヘアを若々しい印象にシフト。
「クールでアクティブな印象を引き立てるため、衿足は残し両サイドを刈り上げたベリーショートヘアに。白髪とまばらにある黒髪の陰影を生かすため、カットで長短をつけ、トップに高さと動きを出しました」
『クロワッサン』1120号より