似合わない…を克服して恰好よく。強い陽射しから目を守るサングラス。
撮影・嶌原佑矢 ヘア&メイク・森野友香子 スタイリング(服)・程野祐子 モデル・竹厚 綾 文・熊坂麻美
定番の“いかにも”なサングラスは、「似合わない」「目立って恥ずかしい」と抵抗感がある人もいるはず。でも実はサングラスはフレームの色や形、レンズカラーや濃度など種類が豊富。「日常使いしやすいタイプも多く、フィットするものがきっと見つかります」と、眼鏡スタイリストの藤裕美さん。
「サングラスに慣れていない人は、顔に合わせた調整やレンズ交換ができて、カスタマイズ可能なメガネ店で探すのがおすすめです。40代以降は、目の水晶体がだんだん濁っていくことで眩しさを感じやすくなります。日常生活にサングラスを取り入れると見え方がラクになり、おしゃれの幅も広がりますよ」
“かけ位置”も意外と重要!サングラスを選ぶときのポイント。
●大きめで濃いサングラスは、眉とのバランスが重要。眉頭と重なるくらいのかけ位置で試着して。
●メガネでも使える小さめのフレームで薄めのカラーレンズは初心者にもおすすめ。
明るい色のフレームなら自然でフレッシュに。
美しい色使いに定評があるフランスのブランド。透明感のあるグリーンが顔を明るく見せ、爽やかな印象に。
●同じフレームでもレンズの色と濃さで印象がこんなに違う!
「サングラス」として販売されているもの以外にも目を向けると選択肢が広がる。たとえば、使っていないメガネや好きなフレームのレンズを替えて、サングラスにすることも。
「下の写真のようにレンズの色と濃さの違いで印象が大きく変わり、見え方も変化します。薄い色ならメガネに近い感覚で使えて初心者でも抵抗が少ないと思います。また、紫外線と温度に反応する調光レンズを使えば、室内や夜間時はほぼ透明で、紫外線量が多い屋外ではレンズの色が濃くなり、一本でメガネとサングラスを兼用できます。ほかにも様々なレンズがあるのでメガネ店で相談してみましょう」
薄い| “サングラス感”が少ないナチュラルな雰囲気。
カラー濃度約35%。メガネ姿に近く、室内でも違和感が少ない。ブルー系レンズは涼しげで夏にぴったり。
中間|まぶしさを適度に和らげ街でもかけやすい。
カラー濃度約50%。目がほどよく透けて使いやすい。ブラウン系レンズは肌なじみがいい。
濃い|強い陽射しも遮り、クールな印象に。
カラー濃度約75%。レジャーや運転時におすすめ。室内や夕方は不向き。グリーン系レンズは自然な色調に見える。
\イエローライトカットレンズがおすすめ/
イエローライトカットレンズは、目に見える光のなかで人がもっともまぶしく感じる黄色い波長を遮る機能を持つ。黄色光を抑えることで全体の視認性が向上し、視界を鮮明にする効果も。
「一般的なサングラスは視界が暗くなりやすいですが、イエローライトカットレンズはまぶしさを抑えて視界は明るくクリア。夜間でも室内でも見え方を快適にしてくれます。対向車のライトがまぶしい夜間の運転や白内障の手術前にも便利です」
サングラスで気分一新! カジュアルにもドレスアップにも。
サングラス選びの基本は、用途を考えること。街でかけるのがメインなら、レンズの色が濃すぎず小さめのフレームのもの、海や公園など長時間屋外で過ごすレジャーで使う場合は、まぶしさをしっかり軽減できる濃い色のレンズがおすすめ。
「フレームとレンズが濃い同系色のものは主張が強くなり、“似合わない”と感じやすいもの。サングラスをかけると多少なりともインパクトは出ます。いっそのこと明るい色やデザイン性のあるフレームを選び、おしゃれな印象にもっていくほうが周りからも褒められ、かけていても楽しいですよ」
一見派手でもなじみやすい!
肌なじみのいいキャメルのフレームとグリーン系レンズのコントラストが効いた一本。陽射しの下で映えそう。
定番のボストン型に3つの異なる色柄の組み合わせ。「ユニークでバランスが秀逸。リムのクリアピンクがいい抜け感になってトゥーマッチになりません」。
多角形&柄フレームでおしゃれ感アップ。「黒で強く見えそうですが、柄がアクセントのある抜け感に。肌映りも良く、意外とかけやすいですよ」。
遊び心のある大胆なデザイン。ファッショナブルに楽しみたい。
マットなパープルとべっこう柄のコンビネーションが鮮烈。
「パープルの色が絶妙で、派手ですが品があります。ファッションとして楽しめるデザイン!」。
オフホワイトのフレームは大人の品とこなれ感を演出。
オフホワイトのメタルフレームが濃いブラウンレンズの存在感をやわらげる。「フレームが白だと浮いてしまうけれど、オフホワイトは上品にまとまります」。
ネイビーフレームがシック。華やかな装いの引き締めにも。
落ち着いたネイビーのフレームは柄ものや甘めのファッションとも相性がいい。「一見オーソドックスですが、薄く軽いシートメタルのフレームが定番サングラスをスタイリッシュに見せます」。
『クロワッサン』1120号より