ふっくらボリューミーな唇で顔全体の印象を変える。
メイクを見直してマイナス印象を払拭!
メイクアップアーティストのレイナさんに教わります。
撮影・齋藤裕也(t.cube) ヘア&メイク・レイナ スタイリング・佐野友美 モデル・樹神 構成&文・中條裕子
唇のくすみを補正して、リップカラーを発色よく。
より自然にふっくらと、ボリューミーな唇を演出。
ティント処方のリップで唇のベース作り。
顔全体の印象を左右するリップメイク。ふっくらツヤやかな唇ではつらつと見せたい、そんなときはティント処方のリップを活用したい。
「年齢を重ね痩せてきた上唇を補強しようと口紅だけを塗ると、どうしても取れやすくなる。まずは唇の色が染まるティントでふっくら見せつつ、ライナーで補強すると色持ちが全然違ってきます。その際は、口紅の色味をチークと合わせると、メイク全体もしっくりまとまりますよ」
1.唇の山のカーブにリップティントを当てて、まずは中央部分を塗っていく。下唇も同様に。
2.上、下の唇の端から中央に向けてつなげるように塗る。
3.唇の輪郭と色が足りない部分にリップライナーを使い、補うように描き足す。
にじみにくい処方でリッチな発色。リップカラーの持ちをよくし、美しい仕上がりを長時間キープ。なめらかな描き心地。
熟したプラムのような青みピンク。色落ちせずにつけたての色をキープしながら、植物オイルでベタつかず唇をしっとり保湿してくれる。
唇にのせた色を鮮やかに生き生きと見せる。
仕上げの口紅は指を使ってのせていく。
「大人になると色味が薄くなってくすんでくる唇を、厚みを出さずに元気に見せてくれるのがティント。口紅はいかにも塗った感じがするけど、ティントは唇に化けるイメージ。唇と一体になって元から血行がよいように見せる、唇のベースメイクのような感じですね。そこに好きな色を重ねて華やかにするといいでしょう」
重ねる口紅の塗り方にもコツが。直に唇に当てるのではなく、指にとってつけるとナチュラルな色づきに。
1.唇の上下の中央部分にリップティントを塗っていく。
2.指に口紅を取り、まずは上唇の中央にのせる。
3.そのまま唇の端まで指を使ってポンポンと自然と伸ばすようにのせていく。下唇も同様に。
唇の水分などに反応して唇を自分だけの色にじんわり染めあげる。2種類のオイルを配合し、ふっくらした弾力のあるボリューミーな唇に。
なめらかなつけ心地で、にじみにくく、鮮やかなカラーが長時間持続。使用色は、サテンのような光沢のある仕上がりのシリーズ。
大人の血色メイクはまず、ベースメイクの見直しから!
年齢を重ねるにつれて気になってくる、肌のくすみや顔色。そんなとき、チークやリップなどのポイントメイクやファンデーションの色選びが、つい気になってしまうけれど……。
「ファンデーションは肌の面の色が整うだけで、血色がよく見えるわけではないんです。なので、実はまず下地を見直すことが大事に。下地は今とても進化していて、スキンケアとファンデーションの繋ぎというだけでなく、毛穴を目立たなくしてくれたり、くすみを払ってくれる効果もあります。そうした下地で肌の血色を底上げすることで、ファンデーションで覆い隠すよりも、もともとの肌が元気な印象に。下地を使うことで、自分本来の肌を生かしつつキレイに見せることができるんです」
なりたい印象を思い浮かべ、下地の色を選ぶ。
進化した下地は、どのようにして選ぶと、自分がなりたい肌により近づくことができるのだろうか。
「オレンジ系やピンク系の下地を、どんな印象に見せたいかにより選ぶとよいでしょう。たとえば、ヘルシーに見せたかったり、くすみが強い場合はオレンジ系、ちょっとフェミニンな印象になりたい、女性らしい雰囲気に見せたい人にはピンク系の下地がおすすめです。肌は面積が大きいので、顔全体の血色をよく見せるという観点で選んでください」
1.下地を適量手に取り、Tゾーンと両頬骨の上、顎にのせる。
2.指の腹を使い、内側から外へと向かって、まんべんなくムラなく伸ばしていく。
肌表面の凹凸や毛穴をなめらかにカバーして、ヘルシーな肌印象を実現する、アプリコットベージュ。
肌のキメを細やかに整え、肌色を健康的な印象に補正してくれる。クマやシミ、ソバカス対策にも。
柔らかな血色感をプラスして、素肌の延長のような自然なツヤ肌に。化粧下地、日焼け止めのほか、美容液としての機能も備えている。
紫外線カット効果に優れ、自然にトーンアップした明るいツヤ肌を演出。こちらは血色感をアップするピンクベージュ。
血色と明るさを2色のコンシーラーで足す。
血色よい肌のベースを下地で作ったら、次は気になる部分をコンシーラーで効果的にカバーを。
「コンシーラーを使うことで、よりメリハリのある肌感になれます。その際はシミを隠すベージュのコンシーラーではなく、くすみを払ったり明るさをプラスするためのコンシーラーを使いましょう。オレンジで血色を足して、ハイライトのようにイエローで明るさを加えます。2色セットになっているタイプなら、より便利。クマ対策もできます」
1.鼻筋と顎にイエロー、目の下にオレンジをのせ、指の腹でポンポンとなじませる。
2.目尻の下に広めにイエローを重ねて、指で優しくなじませていく。
血流の色を再現するオレンジの「血色カラー」と、透明感をもたらすイエローの「スキンカラー」が並んだコンパクト。
『クロワッサン』1114号より