5つの食材を食べるだけ! 胆汁酸ダイエットのここがすごい。
撮影/青木和義 編集、文/韮澤恵理 イラストレーション/ノグチユミコ
引き算ダイエットはNG。脂肪を燃やす胆汁酸。
「食べないでやせようというのはまちがい。食べなければ、人の体は守りに入り、脂肪を溜め込もうとする負の連鎖に陥ります」
こう語るのは、胆汁酸ダイエットの発案者・渡辺光博さん。
渡辺さんがすすめる5つの食材をしっかり食べて、代謝のいい体に変われるのが胆汁酸ダイエットです。食事制限やきつい運動は必要ありません。おすすめ食材を毎日摂るだけで、脂肪が燃え、ぽっこりお腹がへこみます。
このメソッドを続けると、1カ月で2kgくらい、体重が落ちるそうです。しかもお腹周りでそれを実感できるとか。
「急激に体重が減るのは、エネルギー代謝が異常になっているだけです」と渡辺さん。短期間で驚くほどやせるというダイエットは、健康が気になる大人世代には向きません。
減らすべきは、体重ではなく、余分な体脂肪です。消費エネルギーを増やすことこそダイエットの基本。ということはやはり運動? そう思いますが、実はエネルギーをどんどん燃やす、いい方法がありました。
「燃やす細胞にシグナルを出す胆汁酸の質を改善するといいです。5つの食材を摂ることで胆汁酸が新鮮に保たれ、燃焼体質が手に入ります」
胆汁酸は劣化しながらも再利用される性質があります。このリサイクルを断ち切れば、いつも新しい胆汁酸が全力で脂肪燃焼をサポートしてくれるというメカニズムです。
ラクなのに、始めるとすぐに効果が実感できるのも特徴。努力や我慢いらずで、体は軽く、日常動作が楽になることを実感してみてください。
がんばっているのにやせないのはその【ダメな食べ方】が原因です。ムダな努力をしていませんか?
ダイエットが失敗する原因
▢ カロリーに気をつけている
▢ 糖質オフを心がけている
▢ 油を摂らないようにしている
▢ 短期集中でやせたい
▢ リバウンドしたことがある
ムダな努力と縁を切る、ホントに正しい食べ方。
ダイエット法は星の数ほどあり、どれもなんとなく納得する理論に支えられています。でも、それなら、太っている人はこんなにいないはず。新しいダイエットがどんどん生まれるのは、みんなが失敗しているからともいえます。
糖質カット、オイルカットのように、何かを極端に制限するダイエットは、体にとっていいことではありません。一生我慢するのは無理だし、ストレスも大きいので、結局リバウンドします。油や糖は、体に必要な栄養で、不足するとバランスも崩れてしまいます。
逆に、体にいいからと、集中して食べるのもNG。ヘルシーだからと野菜だけ食べていては、足りない栄養がたくさんあります。
当たり前のようですが、バランスのいい食事を適量食べるのが正解です。そのうえで、年齢とともに下がってきた基礎代謝を再び上げるのが胆汁酸ダイエット。
我慢しているのにやせないのはなぜ? と思っている人は、その食事、一度見直してみましょう。
食事の前に本当に空腹なのか、考えることも大切です。習慣やストレスで物を食べていませんか? 燃やしきれない栄養が脂肪として溜まってしまうのが肥満。きちんと自分の体の声に耳を澄まして。
× 糖質オフのために主食を減らす
野菜の煮物に適量の唐揚げ、ご飯が少なめで体によさそうな和定食ですが、ダメなのはご飯の量。
これでは少な過ぎます。糖質の摂り過ぎが体脂肪を増やすのは事実。でも主食を減らすと食事の全体量が足りません
これでは、便が押し出せないので、便秘の原因に。量を減らすのではなく、もち麦ご飯や長粒米などを適度に食べるのが正解です。晩酌するからご飯抜きというのもダメ。
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食物繊維の多い穀類を食べる
× 油を避けてカロリーカット
ゆでキャベツと豚もも肉の冷しゃぶを梅ポン酢で。きゅうりのおかかあえ。
ヘルシーに見えるけれど、油が足りてません! 豚肉さえ、ゆでて油抜きしています。
脂質は高カロリーですが、絶対に必要な栄養素。脂溶性のビタミンは、そのままでは活用できず、油に溶けることで組織に届きます。細胞膜も脂質からできています。ノンオイルでのダイエットは肌や髪のパサつきの原因にも。
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適量の脂質はきちんと摂る
× 生野菜たっぷり肉は控える
山盛りの生野菜に好きなトッピングをのせ、少量のパンとコンソメスープ。
ヘルシーそのものに見えますが、生野菜はかさがあるので実は量は多くありません。野菜サラダを過信するのは問題です。
食材にはそれぞれ違った栄養素が含まれていますから、肉や魚、大豆製品からたんぱく質を、海藻やきのこから食物繊維も摂りたいもの。野菜は加熱すると種類も量もしっかり摂れます。
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たんぱく質をしっかり食べる
× 帰宅が遅いから夕食は軽めに
夕食が遅くなったから軽くきつねうどんで、というのもおすすめできません。
食物繊維をほとんど含まない小麦粉と少量の油揚げ。全体の量も少なく、バランスもとれていません。
夜は腸が活動し、1日分の食事を便に変え、朝のお通じにつなげる大事な時間。きちんと食べて腸を動かしましょう。めん類ならうどんより蕎麦を。十割蕎麦は、食物繊維も抗酸化成分も豊富でおすすめ。
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夕食を食べて腸を動かす