健やかな腸のための「食べ方ルール」。
文・韮澤恵理 撮影・千葉充
(ルール2)朝1杯の水と滑りをよくする油で腸を動かす。
腸のコンディションをよくするのにもう1つ大切なのは体内時計に合わせて腸を目覚めさせ、腸を動かすことと、腸内に不要なものを停滞させず、すみやかに排出することです。
大事なのは水と油です。
腸の活動のポイントを握っているのは実は水です。
理由は、まず水を飲むことで体内時計がリセットできるということ。規則正しい生活は腸にとっても自律神経にとっても重要なので、朝、目が覚めてすぐに1杯の水を飲む習慣をつけてみてください。これで胃腸が動き出すと交感神経のスイッチが入って体も目覚めます。
こちらの記事でも解説していますが、胃結腸反射といい、胃に一気に水が入ることで重くなって下がり、結腸(大腸)を直接刺激し、腸が動き出します。冷たい水が一番腸を刺激しますが、冷たいとお腹をこわすという人は常温の水や白湯(さゆ)でも。胃に刺激が加わる炭酸水もいいですね。
昼間もこまめに水を飲むことで、体内に水不足が起こらず、便がコロコロになるのを防ぎます。のどが渇いてから飲むのではなく、コップ1杯くらいを規則的に飲むのがポイントです。1日に1.5~2リットルを目安に飲むといいでしょう。
もう1つは、腸内の滑りをよくして便の排泄(はいせつ)をスムーズにする油です。ダイエットで油を抜くと便秘になりませんか? これは腸内の滑りが悪くなり、便が引っかかるためです。
夕食やその前後に大さじ1杯程度の油を摂ると、数時間後に大腸内に到達し、朝の排便をスムーズにします。オメガ3系といわれるアマニ油やえごま油がおすすめ。オメガ9系のオリーブ油は、くせが少なく直接飲むのにも適しています。油をそのまま飲んでもいいし、ジュースや料理に加えても効果は同じです。
アボカドのように脂質の多い果物からも同様の効果が得られます。
『Dr.クロワッサン 名医が教える腸ストレッチで、自律神経はよみがえる。」(