慢性的な疲れの原因として、近年注目されているのが副腎疲労。副腎は、ストレスに対抗するためのホルモン「コルチゾール」を分泌している臓器です。
「もともとは、人類が飢餓というストレスの中で、空腹でも狩りをしなければならないような時に瞬発的に作用するホルモンでした。現代人は慢性的なストレスにさらされています。そのため副腎がコルチゾールを出し続け、疲弊してしまう、それが副腎疲労です」と医師の本間良子さん。
現代社会には、次の3つのストレスがあります。
●精神的ストレス:対人関係をはじめ親の介護、子どもの受験、家族の病気などによる心の負担も含まれます。副腎は、自分でコントロールできないストレスが苦手。
●肉体的ストレス:最も注意したいのは便秘。体内に取り込んでしまった毒素の7割以上が便で排出されると言われます。たまった毒素は炎症のもと。炎症は体のストレスなので、「火消し」のために副腎がコルチゾールを分泌します。
●環境的ストレス:排気ガスやカビなど、知らずに吸っている有害なものも、体内に小さな炎症を引き起こすもととなります。