腸内環境改善、免疫アップ、脳や骨の強化にも! 発酵食・乾物・雑穀を専門家が解説。
文・小沢緑子
女性の心と体、美容にもいいことずくめ!
効果1[腸内環境改善](発酵食)(乾物)(雑穀)
─ 便秘解消
「腸内環境を整えて気持ちのいい便通を習慣づけるためにすぐできることが、腸内の善玉菌が喜ぶエサをあげて善玉菌を増やすことです。発酵食品を摂って善玉菌を腸に送り込み、便のもとになる食物繊維を摂って善玉菌を効率よく増やしていくと、比較的スムーズに改善されます」(小林さん)
「納豆、ヨーグルトなど、そのまま食べられる発酵食品から習慣づけては。納豆は菌とともに大豆の食物繊維も摂れて一石二鳥。ヨーグルトはジュースで割ったり、果物やドライフルーツを加えればおやつにもなります」(牧野さん)
─ 美肌効果
「便通がスムーズになれば肌の調子もよくなります。特に雑穀は腸内細菌のエサとなる食物繊維が豊富なうえ、肌にいいビタミンB群やE、亜鉛などのミネラルも摂れ、美容面でも期待大」(牧野さん)
そんな雑穀の中で日々の食事に取り入れやすいのは、もち麦。
「同じ食物繊維でも腸内で水分を吸って膨らみ蠕動運動を促し便通をスムーズにする不溶性食物繊維と、粘性があり腸内の汚れを吸着して排泄する水溶性を両方バランスよく含んでいるのもメリット。調理法も白米に加えて炊くだけでもいいので簡単です」(牧野さん)
─ 更年期障害軽減、うつ症状緩和
更年期障害も、腸内環境が改善されることで軽減される可能性が。
「クリニックの便秘外来に訪れる患者さんを診ていると、更年期のホットフラッシュなどに悩む人も腸内環境が改善され便秘が解消すると、症状が穏やかになる傾向が見られます」(小林さん)
また、腸内が整うと精神的ストレスやうつ病に罹るリスクが抑えられるという研究報告もある。
「腸内細菌が作る物質には、実は神経細胞を刺激するものが数多く存在しているんです。それが脳に伝わり感情などに好影響を与えると考えられています」(小林さん)
─ 生活習慣病予防
血圧、血糖値、コレステロール値の上昇など、気になる生活習慣病を予防するカギとなるのも腸。
「腸内の善玉菌が食べ物を分解するときに分泌する代謝物が人の健康に深く関わっています。ところが腸内バランスが崩れると悪玉菌が優勢になり、腸の内容物を腐敗させ有害物質が発生。この有害物質が血液に取り込まれて全身を巡るため、臓器にも負担をかけ生活習慣病を招くのです」(小林さん)
また、腸内環境は加齢でも変化。悪玉菌が増えやすい傾向にあるというから、腸内改善のために発酵食・乾物・雑穀をぜひ役立てて。
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