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子どもがコケたら、自分もコケるような生活は、まっぴら――R・Nさん(パートタイマー)

1977年創刊、40年以上の歴史がある雑誌『クロワッサン』のバックナンバーから、いまも心に響く「くらしの名言」をお届けする連載。今回は、読者の声から、いまも変わらぬ人生の悩みに迫ります。

文・澁川祐子

1978年4月号「私の『脱専業主婦』体験記」より
1978年4月号「私の『脱専業主婦』体験記」より

子どもがコケたら、自分もコケるような生活は、まっぴら――R・Nさん(パートタイマー)

創刊当初から、女性の生き方を問うテーマをたびたび特集してきたクロワッサン。今回の名言がある「私の『脱専業主婦』体験記」もその一つです。全国の読者から寄せられた体験記は341通。その全容を一挙公開しています。

応募してきた人は、働きはじめてもう専業主婦には戻らないと宣言する人、資格を取ろうと時間をみつけてがんばっている人、今は働いてみたけれどやっぱり子どものそばにいたいと仕事を辞めた人など、三者三様です。

当時は<未婚の女性の7割が職業を持つが、結婚、出産後も働き続ける人は1割>と、専業主婦が圧倒的多数。それでも肩書に「職業・主婦」と書くのは、多くの女性がわだかまりを感じているとあります。

今回の名言の発言者は、子どもべったりの母親にはなりたくないという意見の持ち主。今はスーパーでパートとして働いているけれど、いつかはプロとして働きたいとの思いを抱えています。子育てが終わってからの人生をどう生きるか。この発言者と同様、将来を見据えた意見も目立ちます。

総務省が発表した2017年就業構造基本調査によると、25歳から39歳の育児世代の女性のうち、働いている人の割合は75.7%。過去最高を記録したといいます。働く人は増えたものの、結婚、出産後も働き続けるのかという問いは、いまだに女性たちの悩みであることには変わりなく、この問題の根深さを痛感します。

※肩書きは雑誌掲載時のものです。

澁川祐子(しぶかわゆうこ)●食や工芸を中心に執筆、編集。著書に『オムライスの秘密 メロンパンの謎』(新潮文庫)、編著に『スリップウェア』(誠文堂新光社)など。

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