今の家、このままで大丈夫? ライフステージに合わせた住まいの選択肢
撮影・文 岡のぞみ
1. ”今”の家の資産価値を誰にも知られずにチェックできるAI査定
「家を手放すかはまだ決めていないけれど、もし売るならどのくらいになるのか知りたい」。そう考える人にとって、いきなり不動産会社に査定を依頼するのは少しハードルが高いものです。
そこで活用したいのが、AIによる不動産の査定サービス。「HowMa(ハウマ)」では、住所や間取り、築年数などを入力するだけで、実際に売買された近隣物件のデータをもとにした査定価格がすぐに確認可能。査定価格の推移もグラフで表示されるため、売り時の判断材料にもなります。氏名や電話番号の登録は不要のため、不動産会社からの営業電話などがないのも安心。
売却を決めた際には、
2. 不動産会社以外の選択肢も。空き家のマッチングサイト
家の売却を考え始めたものの、「古すぎて買い手がつかないのでは……」「不動産会社に相談したけど、扱えないと言われた」という声もよく聞かれます。そんな時に頼りになるのが、空き家のマッチングサイト「空き家ゲートウェイ」。空き家を手放したい人と、空き家を活用したい人とをつなぐプラットフォームです。
驚くのは、掲載されている物件の中には「100円物件」といった超低価格のものもあること。処分するのに莫大な費用がかかるような物件でも、リノベーションやDIYを前提とした購入者にとってはニーズがある場合も多く、古い家でも価値がつくことも。また、利用者同士のメッセージ機能もあり、物件への想いや現状の課題を直接伝えることも可能。単なる取引だけでなく、家にまつわるストーリーも大切にしながら活用方法を見つけられるのが魅力です。
「売れない」と思い込んでいた空き家や、思い入れのある実家が、誰かの手によって新たな命を吹き込まれるかもしれません。
3. 今の暮らしと未来を見据えた住まいへリノベーション
子どもが巣立ったあとは、広くなった住まいを持て余してしまうことも。だからこそ、夫婦ふたり、あるいは一人の暮らしに合わせて、自活できる時まで心地よく暮らすための住まいとして見直してみるのも良いかもしれません。趣味を楽しむスペースをつくったり、生活動線を整えてより快適にしたり。いまの自分たちにちょうどいいかたちへ整えることが、これから先の人生を心地よく過ごす土台になります。実際に、リノベーション会社「リノベる」で、理想の住まいに生まれ変わった事例を紹介します。
〈事例1〉コンセプトは「植物も人も快適に暮らせる住まい」
リノベーションのきっかけは、「植物を育てやすい環境にしたかった」という夫婦。将来的に、長野にある妻の実家へ移住することも視野に入れていたため、リノベーションによって物件の資産性を高めることで、住まいを売却しやすくなるというのも後押しになったそう。暮らしに対する具体的なイメージがなかった状態からのスタートでしたが、打ち合わせを通じて、理想の暮らしについての潜在的な欲求がどんどん可視化されたと言います。
二人並んで料理ができる広いキッチンや一緒に身支度ができる洗面所、観葉植物を育てられるインナーテラスや妻の仕事スペースになるアトリエ。夫婦の好みが詰まった住まいになっています。
〈事例2〉愛着のある家を残していきたいという想いから、二世帯住宅にリノベーション
叔母が1人で住む住居に姪夫婦が引っ越し、2世帯にリノベーション。建て替えも検討する中で、幼い頃からよく知る愛着のある家を残していきたいという思いから、住みやすくする選択をしたそう。叔母が住むフロアは和モダンなナチュラルテイストにして、親戚などが集い遊べる場に。姪夫婦のフロアはブルックリンスタイルの開放的な間取りになりました。
家をどう活かすか、どう住まうか。未来の自分を想像しながら、無理のないかたちで暮らしの見直しを始めてみませんか。
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