定番クリスマスムービーを彩る究極のラブソング。【高橋芳朗の暮らしのプレイリスト】
ビリー・マック「Christmas Is All Around」
定番クリスマスムービーを彩る究極のラブソング。
クリスマスムービーの定番として、世界中で愛され続けている映画『ラブ・アクチュアリー』が日本公開20周年を祝して全国でリバイバル上映中です。
『ラブ・アクチュアリー』は『アバウト・タイム〜愛おしい時間について〜』(2013年)で名高いリチャード・カーティスの初監督作品。クリスマスを控えたロンドンを舞台に9つの愛の物語を描いた群像劇です。
この映画の見どころは男女19人の多様な愛のかたちをアンサンブル形式で織り成す緻密な構成にありますが、それぞれの恋模様を彩る新旧25曲以上のポップミュージックも大きな魅力のひとつ。なかでも重要な役割を担うのが、老年ロックシンガーのビリー・マックが歌う「Christmas Is All Around」。トロッグスの1967年のヒット曲「Love Is All Around」(愛はいたるところにある)の替え歌です。
実はカーティス監督、自身が脚本を手掛けた出世作『フォー・ウェディング』(1994年)でもウェット・ウェット・ウェットのカバーによる「Love Is All Around」を主題歌に使用しています。曰く「愛についての映画を作ると最終的にこの曲に辿り着くことになるのです」。数々の傑作ロマンティックコメディを撮ってきた巨匠が愛の本質を見出した「Love Is All Around」は、クリスマスの「分かち合いの精神」にも抜群の相性を示す究極のラブソングといえるでしょう。
『クロワッサン』1131号より
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