オーダーキッチンの専門家に聞く、使いやすいキッチンとは。
自分と家族の今と将来を見据えて、キッチン作りで考えたいこととは?
家族や友だちと共同作業ができる「皆で立てるキッチン」や、老後を見据えた「体に負荷をかけないキッチン」について一級建築士の田原由紀子さんに聞きました。
家族や友だちと共同作業ができる「皆で立てるキッチン」や、老後を見据えた「体に負荷をかけないキッチン」について一級建築士の田原由紀子さんに聞きました。
撮影・小林キユウ イラストレーション・浅妻健司 文・松本あかね
複数の作業場の確保とオープン&フラット。
「家族が集まるキッチンにするには、複数人が同時に作業できる場所が必要です」と田原由紀子さん。
また「視線や動作を遮る壁や段差を作らず、フラットでオープンな設計にすることも入りやすい場所にする一つの方法」。
かがまずに済み、背伸びしない収納。
重たい鍋をかがんで持ち上げる、踏み台に登る。どちらも日常的には避けたい動作。「手の届きやすい範囲内で収納できるのが理想です。
「手の届きやすい範囲内で収納できるのが理想です。また時にキッチンにあるものの適正量を見直すシフトチェンジも心がけて」
「IHかガスか?」答えは慣れが焦点。
老後を考えるとそろそろIHにしたほうがいいのでは?と考え始める人も多いはず。とはいえこれまでの鍋類が使えなくなる、ガス火と異なる操作に慣れるまで時間がかかるのが懸念どころ。「IHだから火事の心配がないわけではないですが、掃除のしやすさはIHに軍配が上がります。切り替えるなら60代ごろまでに慣れておくと安心」
『クロワッサン』1112号より